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檸檬が二十六 ページ31

まあこんな感じでギャーギャー騒いでると流石の梶井も気付く訳で。

「んん?誰かと思えば中原幹部ではないですか!今日は何用で?」

「おお、俺がッつーか此奴が一寸な」

早くしろと云わんばかりにべしべしと私の頭を叩く中也さん。

『否もう無理ですって…あれ見てそんな気力残って無いですって…』

「ンじゃ挨拶ぐれェはしとけ、どうせ之から同じ職場で働くンだからよ」

『う……はい…』

ゆっくりと中也さんから離れて梶井に向き合う。アッ待って梶井思った寄り身長高い…

『た、高見Aで、すっ!?』

目を逸らし乍らもにょもにょと名乗ると、梶井が顔をぐっと近付けてきた。

え、何事?

「君、若しかしてあの時電車から落ちた?」

『アッハイソウデス』

「あの高さで無事とは…否其の前に僕の檸檬爆弾でボロボロの筈…」

怖…至近距離で顔ガン見されたと思ったらめっちゃぶつぶつ何か云ってるんですけど…

『あの、一寸近いんですけ「うははは!実に興味深い!気に入った!」ヒョッ』

待って助けて中也さんこの人まじで怖い。

縋るように横を見ると、静かに頸を横に振られた。

誰も止められねぇってか。

「脈は正常、瞳孔も異常無し、傷跡も見当たらない…」

興味深そうに私を観察する梶井に半ば諦めかかっていると、事件は起こった。

「心臓の方も正常に動いているのか?」

そう呟いた途端、あろう事か梶井は私の胸に耳を当てたのだ。

「ふむ…心臓も正常、と

あれから何か変わった処は?」

『……の、』

「ん?」

俯いていた顔を上げ、キッと梶井を睨む。

そして、ぎゅっと右手を握り締め、前に踏み込んで拳を振りかぶってこう叫んだ。

『こンの…変態檸檬嗜好がッ!!!!』

「ごふぅッ!!」

私の拳が梶井の左頬にクリーンヒットし、梶井が軽く吹っ飛んだのを見て一寸だけすっきりした。

一寸だけな!







「…今のは完全に梶井が悪いな」

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設定タグ:文スト , 文豪ストレイドッグス , 中原中也   
作品ジャンル:アニメ
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しぐれ(プロフ) - うああ御免なさいるあとか言う訳分かんない昔の自分のコメなんか忘れちゃってくださいごめんなさい (2022年12月7日 2時) (レス) id: 31b7e69329 (このIDを非表示/違反報告)
るあ - 私は何故今までこんな神作品を知らなかったんだ、?お詫び(なんのお詫びだよ)と言ってはなんですが夢主ちゃんのイラストを描かせて頂いても、?(何言ってんの自分下手ダロ) (2022年10月2日 12時) (レス) @page35 id: 2b4b804d29 (このIDを非表示/違反報告)
NemTo(プロフ) - 面白いです!!!更新まってます!!!!中也さんスキィ (2020年5月12日 21時) (レス) id: 356eb9665d (このIDを非表示/違反報告)
アルパカ - 中也あああああ!めっちゃ好きです!次も楽しみです(^^♪ (2019年12月21日 20時) (レス) id: b5778c1530 (このIDを非表示/違反報告)
こーんすーぷ(プロフ) - 梶井さんが好きな岩野泡鳴さん» こんにちは紙ですwコメントよく下さって嬉しいです!これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年8月4日 11時) (レス) id: 97a2b13a7d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こーんすーぷ | 作成日時:2019年5月6日 22時

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