SummerDestiny (ページ22)

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『Aの追試合格のためにも、今日はお勉強です』
「またぁ〜？？」

なんか知らんけど張り切ってる大我の横でせっかく赤点回避したのにってブツクサ言ってる樹

「再テストったって、全くおなじ問題っしょ？」
「なわけないじゃんコチだよ？」
「あれ美玲コチの追試受けたことあったっけ」
「どーしても生物が気持ち悪すぎて勉強出来なかったの」
「あーね」

でもコチのテストで赤点とったことないから、何から手をつけていいか

テキトーに教科書をパラパラしてると、途中で大我のペンが挟まった

『何から勉強したらいいかわからないそこのあなた！
ここでコチと仲良しのボクちゃんが、しっかり分析したいと思います』
「キャラどうした」

すっからかんのバックから青色のノートを取り出して私に手渡した

開くと男子には珍しい細く綺麗な字で色々細かく書いてある

『さっきの時間に作っといた
これやっとけば多分おっけーだと思う』

「え、待って中学の内容から入ってる……
マジ大我神なんだけど！ありがとう！！」

「じゃあ解決したことだし、遊びに行こうぜ」

左耳のフープピアスを揺らして元気よく立ち上がる

爆モテDKは遊びに行かないきゃ死ぬようなアレルギーでも持ってんのか薄情者め

ここで勉強しなきゃ追追試、追追追試ってエンドレスに陥るんだよ
コチは彼女いないからいくらでも追試やり放題！まじ早く合コン行け！！

「……あっ、私大我と勉強するから美玲と樹、2人でどっかいってきたら？」
「は？なんで2人」
「幼なじみでしょ？たまにはいいじゃない」

結構いい案じゃない？さすが私

なかなか動こうとしない美玲を引っ張って樹を押しながら図書室から追い出す

頑張れよ樹！

「じゃあ楽しんで〜♪」

バタン

2人追い出すと図書室には私と大我しかいなかった

まあこの学校は部活動が盛んだし、私たち帰宅部の方が少数派だからしょうがないか

「よしっ、頑張ろ」

『……頑張れ』

大我の字を傍に、シャーペンを走らせた

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