第七師団の女性少尉【ゴールデンカムイ】 (ページ9)

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貴『鯉登少尉を置いていってしまったのは私の責任ですから、尾形上等兵を責めないでください、鯉登少尉』

九重はあくまで鯉登少尉を置いていってしまったのは自分の責任だと言う。もちろん尾形も加担している。

鯉「そこではないのだ!九重殿!」

貴『え？…では、一体何に怒ってらっしゃるのですか？』

九重の中では"自分を置いていったことに対して怒っている"というワンパターンしか考えていなかった。尾形上等兵は薄々感じているようだが、、、

鯉「尾形上等兵が九重殿と2人でおったことが気に食わんど!!」

貴『…へ？』

鳩が豆鉄砲食らったような顔をする九重。こんな返答が返ってくるなんて思ってもいなかったと顔に書いてある。

鯉「おいだって九重殿と2人で鶴見中尉ん元に行こごたった!」

まるで子供が弟たちにお気に入りの玩具を取られたような駄々をこねている。鯉登少尉は、21歳と若いうちに少尉になった。九重も23歳と若いうちに少尉になった逸材だ。

尾「鯉登少尉ともあろうお方がそのような事でお怒りなのですか？」

鯉「なにを!?尾形上等兵!」

尾形は鯉登少尉が"嫉妬"していることをいいことにズカズカと上官に対しておちょくるような発言をしている。

貴『お、落ち着いて下さい!』

火花を散らしている2人の間に入った九重は喧嘩を止めようとしている。

鯉「九重殿は尾形上等兵が好きなんか?」

貴『!?///な、何を言っているんですか!?』

鯉登少尉が尾形上等兵に執着している九重にズバッと言ってしまった。一気に顔が赤くなった九重は顔を手で覆ってしまった

尾「ﾊｧ､何をおっしゃるのですか。鯉登少尉。九重少尉はそんなことありませんよ。」

鯉「そうか!そうか!…!そろそろ戻らんなな、九重殿!次は私と甘味屋に行こう!」

尾形上等兵に好意がないことが分かった鯉登少尉は仕事が残っているのか2人と別れた。九重と尾形2人だけの空間は気まずい雰囲気が流れている

貴『あ、あの…尾形上等兵』

尾「すいません、九重少尉。失礼します」

貴『!はい、お気を付けて…』

気まずい雰囲気は無くなったものの、九重の胸にはポッカリと小さな穴が空いたような感覚だ

貴(…嫌われた…)