ホグワーツ魔法魔術学校の非常勤教師

TWENTY ページ21

貴「あー…暇だァァァ…」


セドリックが話し相手になってくれたので暇なことを忘れていたAだが、今は1人でボケーッとしている。


貴「…脱走したいー」


Aは脱走したいという思いをなんとか我慢してベッドの上でドタバタと暴れている。


マ「あら、"スネイプ先生"どうかしましたか？」


貴「!?」


マダム・ポンフリーが今、一番会いたくない人物の名前を発した。Aは瞬時にベッドに横に狸寝入りをすることにした。


ス「…Ms.アーノルドに用があるだけだ…」


マ「Aさんなら、あちらですよ」


マダム・ポンフリーはいとも簡単にAが寝ているベッドの場所をスネイプに教えた。


貴(…ヤベぇ、殺られる…)


冷や汗をダラダラと流しながらなんとか狸寝入りをしているA。ツカツカと大理石を歩いている足音が聞こえる。


ス「…おい、起きろ」



貴「…」


Aは起きたら確実に面倒なことになるので狸寝入りを続行した。


ス「…起きろ」ﾊﾞﾝｯ



貴「!?いった!?」


狸寝入りをしているAの頭をスネイプがスパーっと叩いた。これには、Aも飛び起きてしまった。



貴「…あー、睡魔が…」


ス「そうか、永眠したいと言うなら仕方ない。」


スネイプは杖を取り出してAの頬にグリグリと当てている。流石にもう一度狸寝入りをしたら人生が終わることぐらいAでもわかった。



貴「怪我人を叩きます？」



ス「貴様は人一倍頑丈だ。問題なかろう…」



何しに来たのかは分からないが気まずいのは確かだ。Aはベッドの上で体育座りをしながらスネイプのことを見ている。



貴「…なんか用があるんですか？」


ス「…」


スネイプは何も言わずにAの近くに置いてある椅子に腰掛けた。


貴(…嘘やん)


返答は帰ってこないので静かな時間が流れている。彼は一体何をしにここに来たのかAには全く分からなかった。



ス「怪我はどれくらいで治る…」


貴「え…後、1〜2日間ぐらいですかね？」



スネイプは目線をAから外しながらAの怪我のことを聞き出した。


貴「…心配してくれたんですか？」


ス「!…なんだ、その顔は…」


つい口に出してしまったAは急いで口を塞いたがら発してしまった言葉はもう戻ってはこなかった。


貴「え、えーっと…」



ス「…生徒を心配したら悪いのか…」


貴「…へ？」

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