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「みんなお昼に食べたいものとかある?」
私が問いかけると、ジェームズがなんでもいい、といち早く反応する。それに対して、一番困るやつだよ、とピーターが呆れたようにため息をつく。リーマスは相変わらず甘いものが食べたい、というので、結局頼りになる意見はリリーしか無かった。
「じゃあ適当に買ってくるね」
ついでにマグルのお菓子も一緒に買ってこよう、と頭の中にメモをして赤色のカバンを手に持つ。母直伝のシェパーズパイでも振舞おう。ほかにはハーブソーセージとかいいかもしれない。プラスしてパンも買ってこよう。スープ系も必要だ、ミネストローネでいいだろうか。メニューを考えながら階段を降り、スリッパを脱いで黒のパンプスに履き替える。ジャケットの内ポケットにちゃんと杖が入っていることを確認して玄関へ向かった。
「一人で行くのか?」
眉間にしわを寄せて明らかに不機嫌です、と態度で示しながらシリウスが階段を下りてきた。しれっと行ってしれっと帰ろうと思っていたが早速失敗したようだ。目をそらして何も言わない私に、俺もいく、と言って私の腰に腕を回し、玄関の扉を開けた。
家を出て、姿現しをするのに最適な路地裏へと入る。そしてスーパーの横にある暗いゴミ捨て場に姿現した。
スーパーの中に入ると、私たちは嫌でも視線を集める。そもそも、シリウスが188センチという高身長で、この世の者とは思えないレベルのハンサムなので当然なのだが。そんなシリウスは当然のようにカートを手に取って私の隣を歩き始めた。6人分ってどれくらい食べるんだろう、といつもの3倍以上の量の食材をカートの中に入れていく。シリウスが気になったお菓子や飲み物もカートに入れている。そうしてお互いの両手にはちきれんばかりに食材の入った袋を持って、裏路地から自宅付近に姿現しをした。
家に入り、さっそくキッチンに立って料理をする。シリウスは私を一人にする気はないようで、同じくキッチンに立って手伝ってくれた。
「A、挙動不審過ぎ」
「…やっぱり?」
シリウスから見て、私は挙動不審だったようだ。そこまでおかしな動きもしていないつもりだったんだけど、とシリウスに言えば、どう見てもおかしい、とのことだった。この調子だとみんなも私の態度に違和感を抱いているのだろう。
とはいえ、指摘されても自分でもよくわからなくなってきているのだ。
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アネモネ(プロフ) - 樑さん» コメントありがとうございます!大変恐縮です!できるだけ高頻度で更新していきますのでこれからもよろしくお願いします! (2023年1月25日 9時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
樑(プロフ) - こんなにどっぷりハマったのは初めてです!更新楽しみにしています! (2023年1月24日 14時) (レス) @page32 id: 50d680b84b (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - なのこ5546さん» コメントありがとうございます!こちらこそこんな長い話を呼んでくださりありがとうございます!更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします (2023年1月23日 21時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - 他にはない設定でとても面白かったです!!一気に読んじゃいました^^更新は大変だと思いますが頑張って下さい、応援しています! (2023年1月23日 11時) (レス) @page23 id: 2327b9d39c (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - ありがとうございます (2023年1月20日 18時) (レス) id: fcb0ec653e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アネモネ | 作成日時:2023年1月12日 6時