Strategy Meeting ページ33
Aが謝罪をしたので俺はAにおいで、と声をかける。少し戸惑った様子のAだったが、素直に俺の座るソファに来て、俺の前に立ちもう一度謝った。俺は別に怒っていない。Aを膝の上に横向きで座らせ、彼女の頭を撫でた。あからさまにほっとした表情のAに軽くキスをする。
「シリウス、君Aに甘すぎるよ…。もう少し怒ったらどうだい?」
「俺が?Aに?冗談だろ?」
君はそうだよね、とジェームズがあきらめたようにため息をついた。悲しくはあるけれど怒ることなんて何もない。そもそも、Aに怒ったところで問題は解決しないのだ。Aは頼るのがへたくそだから、頼ることが当たり前になるまで甘やかしたほうがいい。
「じゃあ、今Aから聞いた話を元に作戦会議だ。まず、考えないといけないのは弟君だよね」
「いや、レギュは俺に任せてくれ。考えがある」
レギュラスが死喰い人になるだなんて初耳だったが、よく思い出してみればその予兆はいくらでもあった。休暇中、俺がAの家に入り浸る間、彼はきっとその準備をしていたのだ。その証拠に、以前のクリスマス休暇、ベラトリックスやナルシッサ、ルシウスと無駄に仲が良かった。もともと従妹でかわいがられてはいたが、あそこまで親しくなかったはずだ。
「…Aの記憶通りなら弟君がサラザール・スリザリンのロケットを手に入れるんだよね。君にはロケットを回収しつつ弟君が死なないようにしてほしい」
「わかってる」
当然、Aが俺が動くことを許すわけもない。俺はAが口をはさむことを見越して右手で口をふさいだ。動けないように抱きしめる力も強くする。
「A、君は信用ならないからね。僕に従ってもらうよ」
Aはジェームズをにらみつけるが、ジェームズはそれをさらりと受け流した。そして話をつづけた。
「じゃあ今ここで考えるのは、ヘルガ・ハッフルパフのカップだね。これはレストレンジ家の銀行にあるらしい。グリンゴッツのね」
Aが俺の手をぺしぺしとたたく。いまだにAの口を右手で塞いでいた。Aが何か言いたそうにしていて、俺はジェームズに視線を向けた。ジェームズが頷いたのでAから手を離した。
「ベラトリックス・レストレンジの髪の毛を持ってる。ポリジュース薬で変身して盗みに行くつもりだった」
「…その髪の毛、僕に渡してくれる?君がそんなもの持ってたら勝手に乗り込みに行くだろう?」
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ルーモス(光よ)
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アネモネ(プロフ) - 樑さん» コメントありがとうございます!大変恐縮です!できるだけ高頻度で更新していきますのでこれからもよろしくお願いします! (2023年1月25日 9時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
樑(プロフ) - こんなにどっぷりハマったのは初めてです!更新楽しみにしています! (2023年1月24日 14時) (レス) @page32 id: 50d680b84b (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - なのこ5546さん» コメントありがとうございます!こちらこそこんな長い話を呼んでくださりありがとうございます!更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします (2023年1月23日 21時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - 他にはない設定でとても面白かったです!!一気に読んじゃいました^^更新は大変だと思いますが頑張って下さい、応援しています! (2023年1月23日 11時) (レス) @page23 id: 2327b9d39c (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - ありがとうございます (2023年1月20日 18時) (レス) id: fcb0ec653e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アネモネ | 作成日時:2023年1月12日 6時