Leo's Memories ページ24
「まずは、レオがAの記憶を手に入れたときの話からしようか。Aは5年生が終わった夏季休暇、レオと2人で会う約束をした。そこで、Aはレオを脅し、2つの事柄を要求し呑ませた。そのうちの一つが閉心術だ。もう一つは後で話すよ」
それなら、クリスマス休暇にみんなで練習したときにはもう習得していたってこと?と、リリーは聞く。その視線は私に向けられている。話の流れ的にジェームズがこたえてくれるかと思って黙ったが、ジェームズが視線で答えろ、と訴えてきた。私はリリーに努めて冷たく、そうだよ、と答えた。
「その過程でレオはAの記憶を見たんだ。そこで見たAの記憶は、いわゆる“前世の記憶”だ。でも、その記憶が問題だった。彼女の前世では、僕たちは本の登場人物なんだ」
ピンと来ないかな、とジェームズは笑う。君たち、『シンデレラ』は知っているかい?とジェームズがリリーとリーマス、ピーターに尋ねた。三人とも両親にマグルが居るので知っているようだった。気が付いたら、シンデレラや継母と一緒に屋敷で過ごすことになっていた、と思えばいいんじゃないかな、とわかりやすく具体例を彼らに示した。3人は納得したようだった。
「Aは前世で、両親に虐待されていた。そんな彼女の心を救ったのが、僕たちが登場する、その本だったんだ。彼女は本の中のシリウスに憧れた。両親の偏った教育を受けても尚屈しない彼に。今まで逆らうと殺されると思っていたAは、本の中のシリウスに背中を押されて家を出た。結局、彼女は幼い頃の虐待によって体が弱く短命で命を落としたが、彼女は優しい友人たちに囲まれて幸せだった」
「そうして、彼女は二度目の人生をA・オルロックとして手に入れた。そんな彼女が僕たちと同じ年にホグワーツへ入学したら、考えることは一つだった。“前世で幸せをもらったから、現世ではシリウス・ブラックを幸せに”。僕たちがAと仲良くなったのは3年生だったけれど、彼女はもっと前から僕たちを僕たち以上に知っていたんだ」
ここまでは理解できたかな、とジェームズは一度話を区切る。みんなジェームズから目をそらすことなく真剣に聞いていたが、私だけが落ち着かなかった。
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アネモネ(プロフ) - 樑さん» コメントありがとうございます!大変恐縮です!できるだけ高頻度で更新していきますのでこれからもよろしくお願いします! (2023年1月25日 9時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
樑(プロフ) - こんなにどっぷりハマったのは初めてです!更新楽しみにしています! (2023年1月24日 14時) (レス) @page32 id: 50d680b84b (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - なのこ5546さん» コメントありがとうございます!こちらこそこんな長い話を呼んでくださりありがとうございます!更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします (2023年1月23日 21時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - 他にはない設定でとても面白かったです!!一気に読んじゃいました^^更新は大変だと思いますが頑張って下さい、応援しています! (2023年1月23日 11時) (レス) @page23 id: 2327b9d39c (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - ありがとうございます (2023年1月20日 18時) (レス) id: fcb0ec653e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アネモネ | 作成日時:2023年1月12日 6時