11 ページ12
「牛沢くん!?」「A!?」
まってよ、まさかこんな所で会うなんて思わないじゃん!ちゃんと化粧してくれば良かった!だなんて思っていると「おーなんだ、2人とも知り合いか?」とけんくんが聞いてくる
「友達っす」
「そうだったのか!偶然だな!」
『友達』の言葉に『クラスメイト』からランクアップした事を実感して嬉しくなる
・
「牛沢くん、今日は上がっていいよー」
「お疲れ様っす。A、また明日な」
「うん!お疲れ様、!」
まさか牛沢くんとおなじバイト先になれるなんて!
お店のエプロンを付けて働いている牛沢くんはいつもの制服姿とはまた違うかっこよさがあった
ソフトがいっぱいに入った重たいカゴを代わりに運んでくれたり、仕事を教えてくれたりする横顔もかっこよくてここでバイトして良かったなぁなんてしみじみ思った
「Aー、ちょっと来て」
けんくんに手招きされて駆け寄る
「A、牛沢くんのことすきだろ?」
「え!!?」
いきなり図星をつかれて顔がボンッと音を立てるくらい勢いよく赤くなる
「やっぱりなぁ〜。俺に任せろ!シフトも終わる時間も同じようにするからな」
「そ、そんなことしなくていいって!!」
熱い顔のまま必死に言うもののニヤニヤして「遠慮すんなよ」なんて言うけんくん
・
牛沢side
まさかAと同じバイト先になるなんてな。いつもより低めにひとつに縛ってる髪型も似合ってたなぁなんて思うもひとつ疑問があった
「店長の事、けんくんって呼んでたよな……?」
一体どういう関係なんだ、??
知り合いにしては2人の距離が近い気がしてその日からなんだかモヤモヤした
・
それからバイトの度に仲良さげに話している2人をチラチラ見るようになってしまった
「けんくん」「A」と呼び合う2人。店長は背が高くて顔もかっこいいしもしかしたらAは店長の事好きなんじゃないかと勝手に思ってしまう
別に、Aが誰を好きになろうと俺には関係ないはずなのに胸がキュッと痛んだ
「俺、Aの事好きなのかもな」
Aと2人で撮った写真をベッドの上に寝転びながら見つめて、ポツリと呟いた
54人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こっぺ | 作成日時:2022年10月4日 14時