おれに【🦚】 ページ35
Peacock風
ベッドに腰かけて志麻さんを待つ。
待ってて、と言われたから言葉のとおり待っているけれどこの後何をするかなんて容易に想像はついている。
身体を重ねる行為自体は何度かあったけれど、何度重ねてもドキドキに慣れない。
「・・・いい、かな」
どうしても落ち着かなくて、そこにあったリスのぬいぐるみをぎゅっと抱きしめた。
普段から志麻さんの部屋にあるぬいぐるみだからふんわりと志麻さんからいつもする香りがしてドキドキする。
「志麻さん〜・・・・・・」
いつもここまでお風呂が長いイメージがないけれど、なかなか来ない。
少しして、いきなりガチャりと音を立ててドアが開いた。
「おまたせ」
ふわりと柔らかく笑って志麻さんが来た。
少し顔が火照っているから本当に長かったのかもしれない。
そんなことを思っていると正面からぎゅっと抱きしめられて恥ずかしくて少しじたばたするとそれも簡単に抑えられた。
「逃げちゃダメ。ね?」
そう耳元で甘い低音で囁かれてみるみるうちに顔は赤くなっていった。
「そんな照れる?」
「し、志麻さんは余裕かもしれませんけど・・・・・・」
俯き気味にボソボソと喋っていると突然志麻さんにさっきよりも強くぎゅっと抱きしめられた。
「余裕そうって・・・はぁ。」
手首を持たれ私の手を志麻さんの心臓があるあたりにもっていかれる。
「なぁ、俺やってこんなにもドキドキしとるんやで?」
ドク、ドクと鼓動を打つ心臓は普通の速度よりも早い気がして志麻さんも同じような気持ちなんだ、と思い少し安心した。
「わかる?」
囁くように問われ、コクと頷くと一瞬のうちに簡単に押し倒されてしまった。
「抵抗せんの?いつもやったらしとるけど」
「・・・あ、もしかして〜?俺にしてくれるん?」
返事をしたいけれど、頷きたいけれど、恥ずかしくて。
「そこで黙り決め込むんやぁ・・・」
見定めるような目をした後、いつにも増して真剣な表情で志麻さんは私の目を見る。
まるで、私の心の中までをも見ようとしているくらい。
「悩んでんやったら、俺は絶対にAのことを大切にする。」
「やからさ」
顎を軽くクイッと持ち上げられて顔を息が当たってしまうのではないかというくらい近づけられた。その直後
「俺にしろ」
そんな強引なことを言われた反面、優しく口付けをされた。
そのまま甘い甘い夜が始まった。
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がむしろ(プロフ) - とてもおもしろかったです!控え目に言って最高です…リクエストしたいです!よくあるかも知れないんですけど、彼シャツした夢主ちゃんがカーペットやソファーに倒される、っていう感じのものをお願いしたいです! (2022年3月28日 22時) (レス) @page2 id: b2402acd1c (このIDを非表示/違反報告)
Latte - 初めて見させていただきました!やばい……自分好み過ぎる!!!更新楽しみにしてます! (2022年3月28日 21時) (レス) @page6 id: 6fbca39ec2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:志春 | 作成日時:2022年3月26日 19時