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甲斐田「……」
僕の未来は変わらない。そう小さく独り言のように呟かれた声は私の耳まで届いた。
やっぱりそうなんだ。何かあるって感じてた。
盗み聞きしたのは悪いけど、大体甲斐田くんがなんでこっちの学院に来たのかわかった。電話の内容的に政略結婚、お父さんの会社の跡継ぎ、全部甲斐田くんは従ってここまできたんだ。
甲斐田「漣、さん？」
ぼーっとして考えていたら後ろから甲斐田くんに声をかけられた。
「……ごめん。聞いてた。」
甲斐田「………そっか。
何となく、漣さんにはそのうち気づかれる気がしてたからある意味ここで聞こえてて良かったのかも。」
そう言うとまた悲しい笑顔で笑った。学園にいた時も、こっちに来た時も、甲斐田くんはいっつもその笑顔で笑う。
辛いはずなのにまるで自分を偽るように笑顔を作って。
「…………甲斐田くんはほんとに魔法をやめる、その道を選んで、後悔しないの？」
甲斐田「……しないよ。だって僕が少し我慢するだけで周りの人に迷惑かけずに済むんだ。
父さんも、奈幸さんも、みんな困らないで済む。たとえ僕が魔法を辞めたとしても誰にも迷惑なんてかからない。
魔法を勉強したいって言うのはただの僕のわがままだったから。
学園だって学院のみんなだって、僕がいなくなっても上手くやって行ける人たちばかり。
僕には持ってない才能を持っている人達だからね。
それに、藤士郎や景もきっとそのうち僕のいた生徒会の頃の記憶も薄れて優秀な魔法生に、」
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「ねぇ、何言ってんの？」
学院や学園のみんなが、景と藤士郎が本当にあなたの事を忘れて優秀な魔法生になれると本当におもってるの？
みんな甲斐田くんが選んだ道を応援しなきゃって言う気持ちで送り出したのに事の張本人は僕が辞めてもだれも困らないって？
んなわけないじゃん。
甲斐田「……、漣さ、？」
「ねぇ、分かってるでしょ？学園のみんなが甲斐田くんをどんな気持ちで送り出したのか。」
甲斐田「……、……」
「甲斐田くんが勝手に自己解決してるだけ。自分が困らないように、人の気持ちをなかったようにしてる。」
学園のみんなの気持ちを勝手に塗り替えないで。
みんな貴方には魔法を使っていてほしいんだよ。
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甲斐田「………、漣さんにはわからないよね。」
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しばいぬ - 続編把握です！！めっちゃこの小説好きです！！！！ (2022年8月16日 22時) (
レス) @page50 id: bd60be6b86 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 続編把握です！ほんとにずっと楽しませて頂いてます！ (2022年8月16日 22時) (レス) @page50 id: e6b77afed7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぱ - めっちゃいい！続編把握です！ (2022年8月16日 20時) (レス) @page50 id: fc3bb1dad2 (このIDを非表示/違反報告)
こころ - 続き待ってます！更新楽しみにさせてもらってます！………ここ１日に７回は開いて更新されてないか見てます… (2022年8月14日 19時) (レス) @page49 id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)
クレナ - 今回の話も最高でした！続き楽しみにしてます！ご無理はなさらぬように… (2022年8月14日 15時) (レス) id: a6f032d968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なぴ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=6cb8663f2f980bc57bbdf32b25f0e2a8...
作成日時：2022年6月27日 21時
