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庭へ着くと、いちはちが少ない日陰で団扇を仰いでいた。
いちはち「おかえりAさん。あれ、なんかするの?人手必要?」
「ただいまです〜人手必要!タープ組み立てるの手伝ってください。」
いちはち「よしきたぁーっ!さっきまで休憩してたから体力満タンよ。」
これでしるこ、いちはち、Aの三人だ。最低でもあと一人必要になる。
はこたろ「あ、野菜運び終わったんだ。これ組み立てるの?」
しるこ「うん、はこたろー今暇?」
はこたろ「手伝ってあげたいのは山々だけど木炭持ってこなきゃ。じらいちゃんが道路に水撒いてたからもうすぐ来るんじゃないかな。」
はこたろーはAに自分のかぶっていた麦わら帽子をかぶせた。
はこたろ「帽子かぶってないと倒れちゃうよ。」
自分はパーカーのフードをかぶった。
じらい「ただいま〜打ち水してきた!これで少しは涼しくなるんじゃないかな。」
いちはち「じらいさんちょっと手伝って、タープ組みたてるんだって。」
じらい「ん、はーい!今行くわ!」
「あれ、これってどうやって組み立てるんだっけ……。ごめんなさい、誰か分かる人います?」
しるこ「えあははは!分からんのかい!俺も分かんない!じらいちゃんとか知らない?」
じらい「えー俺も遠い記憶だからなー、この柱を四隅に引っ張るんじゃなかった?」
いちはち「その前にストッパー外さないと引っ張れないからっははは!」
いちはちが堪え切れないように笑った。
「あっそうだ外さなきゃっふふ。」
Aもつられて笑った。
右往左往はしたものの無事にタープを組み立てると、Aの思っていた通り庭の約半分が覆われた。
ミントス「おーいいじゃないですかー!いま大体4時半ですけど休憩したらどうです?」
「うん、ちょっと休憩……。」
Aはポケットに入っていた塩分補給タブレットを口に運んだ。
ミントス「Aさんもどうぞ、ミントス特製ドリンクです!」
ミントスがトレーに乗せているコップには不思議な、オレンジ色が妙に緑がかった液体が入っている。
「……何ですかこれ。」
Aは怪訝な顔を隠そうともしない。
ミントス「まあ、美味しいので騙されたと思って飲んでみてくださいよ。」
本当に騙されるわけじゃないだろうな……と思いながらも一口飲むと、フルーティーな香りが鼻を抜けた。
「マンゴー?と、何?」
ミントス「緑茶です!」
おいしかった。
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みき - 何回も読んでます、素敵な小説ありがとうございます!これからも頑張ってくださいね、応援してます。 (2022年8月21日 17時) (レス) id: 17c35a2d90 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ましゅまろさん» わわっ無知晒してましたありがとうございます!直ちに修正いたしました!本当にありがとうございます!! (2022年4月2日 19時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ - 『お庭で』のお話で『沈丁花』という言葉が出てきたんですけどふりがなは『ちんちょうげ』です。細かくてすみません。! (2022年4月2日 15時) (レス) @page18 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ねぎしさん» ねぎしさん、コメントありがとうございます!なんと……!それは光栄です!ぜひ一緒に応援していきましょう! (2021年10月20日 17時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ねぎし - あっ、私も雷平気ですが花火は無理っていう…夢主ちゃんと同じですね、運命かn(((面白かったです!私実はまめこさんの小説見てからBin TRollさんの動画見始めたんです!!つまり、Bin TRollさんの動画見始めたきっかけはまめこさんだったんですよ!(話のオチは…) (2021年10月17日 15時) (レス) @page37 id: 28dad0896f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まめこ | 作成日時:2020年7月12日 12時