田舎者の特権 ページ34
かるてと「え、Aさんってポテチ箸で食べる派？」
「え？」
Aは箸で掴んでいたポテチを口に運んだ。
いちはち「あー、ほんとだ。」
「手が汚れて都合が悪いときは箸かもですね……今は課題やってるので。」
そもそも課題をやっているときにお菓子を食べるところから控えるべきなのだが、敢えて無視する。
はこたろ「Aさん結構平気でパソコン使っててもお菓子食べますよね。」
「食べますます！食べたくなっちゃう！」
逆にならないんですか？とでも言いたげだ。
はこたろ「僕はなりませんね。」
「そっか……。」
カーテンが揺らめいた。
リビングに生暖かい風が入ってくる。
弾かれたようにAが立ち上がった。
「洗濯物……。」
さっと窓を開け、空を見上げ大きく息を吸い込んだ。
「雨降りそう。洗濯物込んできます！」
じらいちゃんがAの言葉に反応した。
じらい「こむ……？混む？」
Aがサンダルをつっかけ洗濯かご片手に庭へ飛び出した。
はこたろ「手伝うよ、僕ハンガーまとめて持ってくから。」
縁側に引っ掛けられたジャージをまとめてリビングに運ぶはこたろーを見てじらいちゃんが合点がいったように言った。
じらい「こむって洗濯物を取り込むことか！俺も込むわ！」
じらいちゃんが覚えたばかりの方言を満面の笑みで使った。
いちはち「なるほどね、じゃあ俺は乾いてないやつ部屋に干すか。」
見事な連携で洗濯物を取り込み終えた直後、ぽつ、ぽつ、と雨粒が窓をたたき始めた。
じらい「間に合った……間一髪だったね！」
「手伝ってくれてありがとうございました、ギリギリでしたね！」
しるこ「お疲れ様！さっき二階から見てたけどすごかったね！」
はこたろ「兄さん……見てたなら手伝ってくれてもよかったのに。」
はこたろーが深いため息をついた。
しるこ「ご、ごめんてはこたろー……。三人で間に合いそうだったし俺やることないかなーって思って。」
三人、というのはAとはこたろーとじらいちゃんのことだろう。リビングで洗濯物を干していたいちはちは見えていなかったはずだ。
じらい「にしても、よく雨が降るって気付いたよね。」
Aはふっと笑って答えた。
「田舎者の特権です。」
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みき - 何回も読んでます、素敵な小説ありがとうございます！これからも頑張ってくださいね、応援してます。 (2022年8月21日 17時) (
レス) id: 17c35a2d90 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ましゅまろさん» わわっ無知晒してましたありがとうございます！直ちに修正いたしました！本当にありがとうございます！！ (2022年4月2日 19時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ - 『お庭で』のお話で『沈丁花』という言葉が出てきたんですけどふりがなは『ちんちょうげ』です。細かくてすみません。！ (2022年4月2日 15時) (レス) @page18 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ねぎしさん» ねぎしさん、コメントありがとうございます！なんと……！それは光栄です！ぜひ一緒に応援していきましょう！ (2021年10月20日 17時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
ねぎし - あっ、私も雷平気ですが花火は無理っていう…夢主ちゃんと同じですね、運命かn(((面白かったです！私実はまめこさんの小説見てからBin TRollさんの動画見始めたんです！！つまり、Bin TRollさんの動画見始めたきっかけはまめこさんだったんですよ！（話のオチは…） (2021年10月17日 15時) (レス) @page37 id: 28dad0896f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ | 作成日時：2020年7月12日 12時
