地下世界 瓜二つの存在? ページ3
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戻ってきた。
目の前には黄色い花が広がっている。
私は目を閉じ、暫く伏せた。
何も感じないし何も感じたくないからぼーっとして。
ただただ目を瞑って呼吸をする。
そのまま……一分は経っただろうか。
なんの声も聞こえなかった。
むくり、と立ち上がる。きっとプレイヤーは動いている。
頭があまり働かないな、と思いつつ足を進める。
……プレイヤーが同じ場所をぐるぐるしていた。
私が近づいたことによりプレイヤーは気がついたらしく、私の元へと近寄っていく。
「……ずっとグルグルしてどうしたのさ?」
「*聞きたいことがある。」
前の時間軸では私がここに落ちてきた時、トリエルさんの家……とまでは言わないがかなり先に進んでいたと記憶している。
私が落ちてくるまで待ってたのか。
もしかして……わたしの行動パターンをしられてる?
「私に答えられる範囲なら答える。」
「*普通のPルートを目指すだけでいいの?」
「まあ、今のところはそう……だな、うん。」
フリスクはこちらをじっと見つめる。
「聞きたいことはそれだけか?」
「*一緒に行こう。」
その言葉に驚きや呆れ、とにかくたくさんの感情が込み上げてきた。
乾いた笑いをしてから答える。
「いいさ、一緒に行こうじゃないか。」
私の出番は恐らく一番最後。
だから途中までは一緒に行ってもいいだろう。
あまりプレイヤーと行動したくはないが、フリスクはフリスクだし、と自分を納得させる。
私がプレイヤーの横に立って歩いているとプレイヤーはぐるぐるし始めた。
私はグルグルしないぞ。自分の意思で横に歩いているからな。
追跡しているわけではないからな、
「ハウディ!僕の名前は___ッ!?どうしてっ……」
嘘でしょ??まだフラウィに会ってなかったんだ。
普通にエンカウントしちゃった。事前に会っといてよ……
とはいえ会ったらトリエルさんと会うことになるしなりふり構わず進んでいってしまう。ならしょうがない。
寧ろ讃えようじゃないかプレイヤー。上から目線でだけど。
とりあえず私は遠い目をする。
「キャラ、僕、僕!キャラが住みやすい世界にしようとずっ」
「一回冷静になってくれ。」
仕方なくナイフを構える。
プレイヤーから画面越しに面白い目で見られている気がした。いつかぶちのめしてやろうかな。
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サイカ(プロフ) - アンテ民さん» 貴重なご意見ありがとうございます!これからの小説作りに参考にさせていただきます! (5月7日 23時) (レス) id: 8270b2e39b (このIDを非表示/違反報告)
アンテ民 - 少し愛されでも良いと思います! (5月7日 16時) (レス) @page11 id: 507c548666 (このIDを非表示/違反報告)
サイカ(プロフ) - 紅奈虹夢@虹茶さん» 貴重なご意見ありがとうございます!参考にさせていただきますね。本当にありがとうございます! (4月4日 14時) (レス) id: 8270b2e39b (このIDを非表示/違反報告)
紅奈虹夢@虹茶(プロフ) - 愛されは別にいいかなぁ........恋愛要素があるとしても......愛され は なんか違う気がするなと (4月3日 18時) (レス) @page6 id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
サイカ(プロフ) - 葵斗(別アカ)さん» ありがとうございます!コメントは執筆の励みになりますので、本当にありがたいです! (3月29日 14時) (レス) id: 8270b2e39b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アイカ x他1人 | 作成日時:2023年11月29日 20時