番外編【ねずみサンタ】 ページ24
***
「メリークリスマス。Aさん」
「げ」
仕事からの帰り道。ルーシーちゃんからお裾分けして貰ったいちごのショートケーキを食べるのを楽しみに歩いていた所、この人に会ってしまった。なんて、私は運がないんだ
「メリークリスマス。さようなら」と、彼を避けて行こうとするが無駄に大きいその体で行く手を迫れてしまう。
「僭越ながら…、Aさんにクリスマスプレゼントです」
きゅんっと効果音がでそうな赤い照れた顔のフョードル。
私は子供か!思わずツッコミたくなるが、事を早く終わらせるために、しまっておくことにしよう。プレゼントとして恐る恐る四角い箱を受け取る。
プレゼントというには、なんとも無機質で可愛くない真っ白い無地の箱。
爆弾でも入ってるんじゃないかと心配になってきた。
「さ、どうぞ。開けてみてください」
「家に帰ってから開けますね……!」
「今です!!」
「わっ」
いつやるの?今でしょ精神で、声を挙げた
ネズミサンタさんにびっくりする。いい気はしないし、正直怖いが、箱をそっと開封した。
「え……、これ」
大きな箱に小さなプレゼント。ネックレスだ。小さなダイヤモンドがちょこんとついているネックレス。彼は、箱からネックレスを取り出し、瞬きする間に私の首にネックレスをつけてきた。
「やっぱり僕の見込んだとおり、お似合いです。」
ネックレスの部分を通して首の付け根から鎖骨までスっと触れられ、ぞわああと鳥肌がたつのが分かった。元々寒いのにもっと寒気が…!
そうすると、彼はもう満足で気が済んだのか早足でクリスマス輝くイルミネーションの町に消えて行ってしまった。
残された私は、なんとも言えない気持ちでクリぼっちを堪能しようともう一度
帰り道を歩き出す。
「もう…、おかしいサンタさんなんだから……」
ねずみサンタさんはおかしなひと。
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優奈(プロフ) - コメントありがとうございます!ポエマーのドス君を想像して書いてみましたw!笑ってくれて嬉しいです✨️ (4月1日 14時) (レス) id: e41b338b70 (このIDを非表示/違反報告)
マイにゃん(プロフ) - 僕の心はガラスのハート。で思いっきり笑いました!wフョードル大好き!!! (3月31日 21時) (レス) @page9 id: e31abdb017 (このIDを非表示/違反報告)
優奈(プロフ) - コメントありがとうございます!蛙化の新しい扉開いちゃってください!! (1月11日 17時) (レス) id: e41b338b70 (このIDを非表示/違反報告)
恋するゴリラのレクイエム(プロフ) - ええかわいい…?(推しが好きすぎて蛙化しようと思って来た民です) (1月11日 12時) (レス) @page3 id: 38342cbe97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優奈 | 作成日時:2023年12月3日 17時