忍術学園学園長に大切な人を奪われた【忍たま】 (ページ8)

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計画失敗ページ8

あれから一週間、
私は「大川平次渦正復讐計画」を
立てた。

計画はこうだ。

忍術学園にもう一度行き、適当なことを
言って学園長に合わせてもらう

そこで一気に包丁を学園長の腹に突き刺す

そして私もその包丁を引いて自分の腹に
刺して死ぬ

いたってシンプル。

結局自分も死ぬので
捕まるとか捕まらないとか死罪とかそういうのは考えなかった。

大川平次渦正を確実に殺す＿。

その事だけを考えて作戦を作った

包丁は忍術学園に着くまでバレないように
3枚重ねの布で包む。

それは荷物袋にしまい、自分の拠点の
廃墟を出る。ここにはもう一生
戻って来ないだろう

ここから、緊張感が体を走った。
一生一度、もうやり直しは効かない計画
失敗したらもう二度と殺すことはできない

深く息を吸って吐く。

「…やるんだ。」

そう呟いて
忍術学園へと歩き出した。

忍術学園の門まで来ると
前来たみたいに騒がしい生徒たちの声はなく
蝉の鳴き声だけが聞こえていた。

生徒たちはどこかへ実習でもしているの
だろうか、＿それは都合がいい事だ。
大勢の生徒たちがいないほうが
こちらとしても殺すには、やりやすいはず

「あ、前の人！
何用ですか〜？」

以前あった事務員らしき人が
話しかけてきた。生徒たちはいなくても
この人は居た。

「以前そちらの生徒に恩を受けましたので
お礼を…。あと、学園長に少しお話が
ありまして…」

手土産を持った袋を見せると事務員は
「なるほど、わかりました。」
入門表にサインをと、お決まりのセリフを
言って学園長室に案内してくれた

よしよし、ここまで計画通りのシナリオ。
危なげなく順調に進んでいる

「学園長先生、”お客さん"です。」

案内された部屋には、1人の老人と1匹の犬が
正座をしていた

この老人が…「大川平次渦正」で間違い
無いだろう。

「お主、わしに話というのは
何じゃ…？」

目を伏せたまま冷静に言うヤツに
私は、ついに、この数十年間
抑えて溜めて耐えてきた怒りが
プツンと切れて、ものすごい声量で
叫んだ。

「話なんかない…

お前の息の根止めてやるっ！！！！
大川平次渦正ぁ！！！」

すかさず、包丁を取り出し
布を勢いよく破る

憎い相手の、腹に突き刺そうと
体を前に動かした時、

私の体は前進せず、
背中から重力がの仕掛りそのまま
地面へ衝突した

「…ぅぐっっ！」

なにが起きたのか…
背中の方へ顔を向けると、1人の忍服を着た
青年が私を強く押さえつけていた。