蝶屋敷の食事係の私と霞柱の間に子供ができた件。弐【時透無一郎】

参拾参ノ話 #自己犠牲 ページ37

美月side



美｢…！カナヲ姉さん……！その目、どうして…ッ｣




しのぶ姉さんが私に説明してくれた。





胡｢美月、カナヲはあいつの頸を斬るために『彼岸朱眼』を使ったのですよ


…それで今誰も亡くならずに済んでいる。


幸いなことに片目だけでも

支障はあまり出ません。｣


次にカナヲ姉さんはにっこりと微笑み、こう言った。




カ｢…みんなの為に片目を失うことくらい、


私は全然大丈夫。



…美月の幸せに漬け込んだあいつが許せなかったから…｣





天｢…ごめんなさい、カナヲ姉さん。

私のせい…。｣



私がそう言うとカナヲ姉さんは更に優しい笑みを浮かべ、


カ｢…美月、

美月のせいじゃない。



私は全然大丈夫。




…美月は、優しすぎるんだよ？



少しは自分のことにも気を使って欲しい｣




すると無一郎さんも続けて言った。



無｢…そうだよ、美月は優しすぎるよ

もっと、甘えて欲しいしわがままも言って欲しい。｣







天｢……！…わかりました。


少しはわがまま言って見ます…。｣





胡｢美月、早く元気になりなさい。


皆、待っていますよ



美月が元に戻るのを。｣







ああ…私は本当に恵まれているんだ…。

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