霞柱の許嫁が蝶屋敷の食事係の私だった件。【時透無一郎】

弐拾参ノ話 #恋心 ページ26

無｢…あー、
逢いたいなぁ………｣


少ししか離れていないのにどうしてこんなに恋しく思うのだろうか…



僕は美月のことなんて、


どうでもよかったはずなのに。




甘｢無一郎くん！どうしたの？


さては、恋してるわね!?｣





無｢…恋………？｣


僕は思わず聞き返す。


『恋』

というのは、


確か男女が想い合うことだったけ…



…僕が？


美月を………？




甘｢そうよ！
私わかっちゃったわ！美月ちゃんのことね？｣




甘露寺さんはグイグイと詰め寄ってくる。

伊黒さんに見られたらやばいな…



無｢…………そうだよ…？

美月と会えないと、何だか


変な気持ちになる。｣




甘｢それは…心臓がドキドキ早まる感じ…？｣



甘露寺さんがドンピシャの例えをしてくる。


無｢…そう…だね、


ありがとう、甘露寺さん｣





甘露寺さんと別れると、


僕は1人で考えていた。



僕は彼女に『恋』してしまったの？




だから会えないと寂しいの？





僕は確信した。



僕は美月のことが好きなんだ…



だから、彼女に触れると鼓動が高鳴って、



彼女が泣くとどうしたらいいか分からなくなって。






そこにあったのは確かな『愛情』だった。




帰ったら、



美月にちゃんと伝えよう。




僕はもうすぐ17歳になる。








そうしたら彼女に…

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