キスの味（紫・桃×緑） (ページ8)

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『お邪魔します』

はまちゃんの家には誰もおらんくて
はまちゃんの部屋に真っ先に案内された

「俺の家に人呼ぶとか…照史以外無いなぁ」

なんて、ホンマか嘘か分からんことを言ってから

「でも、照史も小学校以来来てへんからなぁ」

って続けた

あんなに女子の先輩取っ替え引っ替えみたいな事をしてるのに

家に上げないとか
そんなわけ…

「荷物その辺に置いといて」

言われるがまま荷物を置いて
とりあえず床に座る

「ええよ、ベッドの上に座って」

『え、、でも』

「ええから、、飲み物とってくるな？」

そう言ってパタン…とドアが閉まった

はまちゃんの部屋は綺麗で
勉強机の上にはいつも舐めてるわ
お馴染みの飴が置いてあった

「はい、お茶」

『あ、、どうも…ありがとうございます』

お茶を一口飲むと

はまちゃんも隣に座って一口お茶を飲んだ

「はい、約束の飴…口開けて」

顎をクイッと持ち上げられて
親指で下唇を下げてきた

釣られて口を開けると
「ふ、、かわいい」

コロンと口の中に飴が入ってきた

『ん』

はまちゃんと顔が近いことに気づいて
顔を逸らそうとすると

掴んでいた顎をまたクイッとはまちゃんの方に向けられ

そのまま唇が重なった

でも、深いキスとかではなくて
触れるだけの優しいキス

「俺、前に言うたやろ？…ビョーキやって…不安やから…安心させて？」

『え…？』

ドサ…

気付けばベッドに押し倒されてて

「ファーストキスの次は……こっちの初めて…貰おかな」

戸惑う俺に笑いかけ
キスをした