不動のモテ男は女嫌いでした（青） (ページ14)

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駆け引きページ14

流星side

酔ったAは目をうるうるさせながら

俺を見つめてふにゃりと笑って

『私には夢があるんです』

そう語った

いつまでこの仕事をするのかはまだ決めてへんみたいやったけど

Aは母親のことをすごく尊敬してること

母親のようなシングルマザーになりたがってること

恋愛はしてきたことないこと

『こんなの…無理ってわかってるけど…サイテーな男でもいいんです…好きになった人の子どもを産んで、子どもと2人で幸せに生きていきたいんです』

幸せそうな顔でそう語った

昨日も結構自分のことを話してくれたけど

今日はたぶん心を開いても人には言えないことやと思う

『こんな話…誰にも話したことなかった…でも流星さんは聞き流してくれますよね』

試すように俺を見て笑う

あー

なんか

もう

無性にキスしたくなった

腰に手を回して引き寄せ

そのまま

キスをした

『ん、』

舌を入れて

深くキスをすると

さっきまで呑んでた酒の味がほのかにした

『っはぁ…』

目を大きく開いて目の奥が揺れたような気がした

『なんでまたキス…』

青「したくなったからした…」

こんな感情

いつぶりやろ

『流星さんもだいぶ酔ってるんじゃないですか？』

サラッとさっきのキスを流す

青「A、子どもが欲しいんよな？」

『欲しい…でも、好きな人じゃなきゃ…』

青「俺のこと…好きにならへん？」

『え』

青「俺は…たぶん好きにならへんから」

『…』

すごく目が揺らいでる

それは少し寂しそうに見えた

『流星さんは…好きになってくれないんですか？』

青「…おん、好きならない」

そう言うと

何かを割り切ったのか

ニコッと笑って

『それじゃあ、流星さんのこと好きになってみます』

俺とAの駆け引きが始まった

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