伏黒甚爾は恩人でした

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甚爾






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初めて買い物に出かけることになったときは全身から怖いというオーラが漂わせていた





無理もないだろう。どんな村にいたから定かではないが確実に人の少ない古臭い場所だったに違いない





だがここで暮らすには人の多さは避けられない





呪霊もいるため怯えながら歩くAの腕を掴むと肩を震わせた





『あ、ごめんなさい！つい…』






「手ならいけるか？」






『うん』







虐待かなにかを受けていたんだろう。俺も似たようなんあったしガキで女となれば男の力に勝てるわけがない





咄嗟に掴まれ当時の記憶を蘇らせてしまった







「寄りたいとこあるか？」






『分からないからついていく』





手を引きあちこち回っているとAは時おり楽しそうな顔をしていた





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「アスレチックで身体能力でも鍛えろ。身軽さがあった方がいい」






『鬼だ…』






「なんか言ったか？」






『いえなにも』






Aと出会ってから3ヶ月が経った←早い






こいつはどうやら筋がいい。教えたことをすぐに飲み込み行動に移せるタイプだというのがわかる






あともうひとつは_______________











『1キロ先に2級呪霊がいる』









感覚と聴覚が俺よりも優れていた










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