伏黒甚爾は恩人でした

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『非呪術師を殺して呪術師だけ世界にする？バカ言わないで




そんなことができるなら私だってとっくの前から取り組んでる




少数かつ能力をもった人を差別する人間が多い世の中だ。大人数になれば勝てると勘違いする馬鹿ばっかりだ。




自分たちが守られていることを知らず適当なことばっかり述べる。でもそいつらは陽の光が照らす道を歩くことができて、私たちは影しか歩けないし埋もれてしまう




それでも生きるしかない。授かった能力を使うしかない




嫌ならあんたが勝手に死んで。人を巻き込むな




もしこれ以上、非呪術師を殺すならその後ろに子供を殺しに行く。泣き喚こうと、命乞いをしようと、あんたが代わりになると言おうと関係ない。1番痛い方法で2人を殺す





殺さないと誓うなら早くここから立ち去って





私がこの件を背負ってあげるから。あんたの呪霊で殺した人間を私が殺したようにしてあげるから





追われるのは慣れてる。今更私が村の人間を殺そうと大騒ぎになることはない。それに、この村は私がこの世でいちばん嫌いなものだから





早く逃げなよ。バレたらまずいよ




これだけは約束して、その子たちを幸せにしてあげて。辛い思いをすることないように、良い世界を見せてあげて。愛情を教えてあげて






夏油傑がその考えに至ったのは仕方ないのかもしれない、優しすぎるが故に、真面目すぎるが故に自分の道が分からなくなった





別に無理して食べなくていいんじゃない？拘束されて無理やり食べさされてる訳でもないんだし





気分転換も大切だと思うよ。あんたみたいな人間は自分の容量もわかんないで溜め込むだけ溜め込んで爆発させるタイプだと思うしさ




今日のことは誰にも言っちゃダメだよ。もちろん五条悟にも。この騒動は全部私の仕業、追いかけようとしたけど逃げたとか、自分が帰ったあとだとか適当に言っときな





じゃーね』







手を振った彼女は村の中へと消えて行った

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