伏黒甚爾は恩人でした

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私が甚爾さんに出会ったのは12歳の時だった





ド田舎の小さな村に生まれた私は忌み子として扱われた





左右違う目の色は昔の考えが根強く残るこの村にとっては凶兆で気味悪がられた






おまけに私は変なもの、いわゆる呪霊が見えていたから更に恐怖、差別の対象として扱われ生まれて自我を持つようになり歩くくらいの歳になると散々な扱いを受けた






「なんであんたみたいな子供が生まれたの！？もっと普通の子を望んでたのに」







「お前が俺らの兄妹だと考えるだけで虫唾が走る」







家族からも罵られ小さい村に私の居場所なんてなかった。到底人が住めるような場所ではないところで、飼われたように育てられた







ご飯も家畜以下で日差しも当たらない汚い場所で小さくなって生きていた







私が嫌いならさっさと殺せばいいのに。何度もそう思ったし実際、そう言ったのに村の人々は私を殺すことはなかった







村にとって私を殺す行為はデメリットでしかなかったからだ。これはまた今後話すとしよう








こんなクソみたいな所で生まれ、大きくなった私にはある日、体に変なものを巻き付けた男の人に出会った







ろくに運動したこともない私をじっくり見下ろすとニヤッと笑い言う







「ひでぇ顔だな、ボロボロじゃねぇか」






「俺の家に来るか？」







なんでこの人について行ったのかはあまり覚えてない。でもこの機会を逃せばまた私は地獄を見るだろう、気づいた時には頷き男の人におぶわれていた







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