検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:1,963 hit

2つ目の欠片 ページ4

まず始めに一言云わせて貰おう


『どうしてこうなった』


目の前に置かれた空になった大量の器


あからさまにイライラしている様子の眼鏡さん


そして極め付きは微笑みを浮かべて居るミイラさんにがっちりホールドされている俺の右腕


太宰「Aくんも何か頼みなよ」


『いや、俺はけっこうです』


何故今こんなことになって居るかと云うと...


あの後目の前の男が中島敦だと気付いた瞬間面倒ごとに巻き込まれると思った俺はすぐに綺麗な回れ右をした


回れ右をしたのにだ何故か前に進めないと思って嫌々後ろを振り返った


すると良い笑顔で


いや悪魔の様な笑顔で俺の腕を掴んでいるミイラさんが居たのだ


そしてその後はまぁ漫画を読んで居ればわかるだろう展開になり俺は無理矢理ミイラさんこと太宰さんにここまで連れてこられたのだ



そこまではまだいいけど、何で俺は太宰さんに気に入られてるんだよ



ただでさえ頭が痛かったのが更に痛くなってきた


国木田「おい太宰早く仕事に戻るぞ仕事中に突然「良い川だね」とか云いながら川に飛び込む奴がいるかおかげで見ろ予定が大幅に遅れてしまった」


太宰「国木田くんは予定表が好きだねえ」


中島さんの食べたお茶漬けの器の数を数えて居ると漫画で読んだ通りの展開に入っていくがやはり何度も思うことがある



国木田さんは本当に苦労人だな



太宰さんという疫病神にとりつかれて居るんだ誰だってそう思うだろう


これまで胃に穴が開かなかったのが不思議な位だ


とそんなことを考えて居ると目の前に座っていた中島さんが椅子から転げ落ちて居た


中島「ぼ、ぼぼ僕はこれで失礼します」


国木田「待て」


中島「む、無理だ!奴、奴に人が敵うわけがない!」


まあ中島さんの云うように普通の人間が人食い虎に敵うなんてことは無いだろう



でもこの人達いろんな意味で人間じゃないからな本当にいろんな意味で



そして今俺が感じている予感が当たるのならきっとこの後俺は太宰さんに言いくるめられて人虎探しに連れて行かれるのだろう

3つ目の欠片→←1つ目の欠片



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カワウソ | 作成日時:2017年3月23日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。