プロローグ 〜始まり〜 ページ2
ドカッ…バキッ…
イタイ…イタイヨ
母「なんで、なんであんたなんか生まれてきたのよ！あんたさえ居なければ！私は…私はっ！」
ドカッ…バキッ
貴「っ！」
母「このっ…化け物！」
貴「…っ」
別に産まれて来たくて産まれたわけじゃないのに…
それなら、殺せばいいじゃんか。
私は、楽になりたい…
母「あの人に見捨てられ、周りからは気味が悪いと言われ…なんで、なんで私ばかりなのよ！」
ガッ…
貴「っ、ガハッ」
それはこっちのセリフだっちゅうの、このアマ
母「……そうだわ」
貴「？」
あの女は、台所へ行くと何かを取り出した。
キラッと光るもの…！ほ、包丁！…マジで？
母「あなたを殺してしまえば、私は自由よ！」
貴「っ！」
怖い！逃げ出したいけど、体が思うように動かない。
母「さようなら」
ブンッ…グシャッ…
あ…これでやっと楽になれる。…これで
“終わらせない”
貴「！」
ガハッ
あれ？ここ何処？さっきまで家にいて
“ここは生と死の狭間”
貴「！…誰？」
“こんにちは、皐月ちゃん。僕は…まぁ、神と呼ばれる者さ”
貴「ピクッ))…神だと？」
神など、この世には存在しない。と言うより、元から神など信じていない。
貴「はっ、笑わせるな。何が神だ」
“……”
貴「俺はそんなの、信じない」
親に虐待され、学校ではいじめを受けた。その度に神に祈った。
だが、結局は助けてはもらえなかった。それ以来、神を信じないと決めた。
貴「それに、ここが本当に生と死の狭間なら、早く俺を楽にさせてくれよ」
ゆっくりと安らかに眠りたいんだ。
“それは出来ないな〜”
貴「！何故」
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作者名：天空の姫君 | 作成日時：2014年10月15日 8時
