第三十七話 悲劇 ページ41
〜アベルトside〜
「か、壁が壊された!!!」
「に、逃げろぉぉぉぉ!!」
アベルト「……あ、ぁぁっ」
何が起こったのか分からなかった。
母「アベルト!!アスランを連れて逃げるわよ!!」
アベルト「か、母さんっ!」
状況が読めない中、母さんの手を握りアスランとイーグルを連れ走る。
船を目指して…
アベルト「ね、ねぇ、父さんは?」
母「……っ」
母さんはただただ、唇を噛み締め必死に走っていた。
ドシン…ドシン…
アベルト「…ぁ」
神の悪戯か、目の前に巨人が
母「……っ」
ドンっ
アベルト「えっ」
アスラン「なっ」
母「アベルト。アスランとイーグルをお願いっ。こんなお母さんでごめんね?愛してるわ。私の愛おしいk((バクン」
ブシャァァっ!!!
なんで?なんで、母さんは上半身が無いの?
アベルト「あ…ぁっ」
か、母さんが…しんだ?食べられて?
アスラン「母さん?ねぇ、なんで寝てるの?ほら、早く避難しようよ」
アスランはまだ母さんのしを受け入れられないのか、一生懸命に揺らす。上半身が無い母さんの体を…
アベルト「グスッ……っ……ヒック…」
気が付けば、母さんを喰べた巨人の姿はなかった。
アベルト(何故、母さんを喰べて俺たちを喰べなかったの?喰べくれたら母さんと一緒に入られたのにっ!!!)
何かをするわけでもなく、母さんの傍から離れず泣いていると
?「おい、そこで何をしている」
アベルト「!」
振り返るとそこには黒のショートヘアに真紅の瞳の男の人だった。
アベルト「綺麗」
その人は逃げないのかといった。でも、僕達には居場所がない。
母さんの元に行きたいと言ったら
?「ふざけるなっ!!」
アベルト「!」
?「お前等の母さんはな!お前等に生きていて欲しくて守ったんだ!!後をおわせる為じゃねぇ!!」
アスラン「でもっ」
?「でもじゃねぇ!!そんなに親代わりが欲しいなら俺がなってやる!!!」
アベルト、アスラン「「!!」」
?「だから、生きる希望を忘れるな!!いいなっ!」
嬉しかったとただそう思った。この人なら僕等を受け入れてくれるそんな気がしたんだ…
その後、その人に無理矢理立たされウォール・ローゼへ
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作者名:天空の姫君 | 作成日時:2014年9月11日 18時