第十五話 新たな命 ページ18
貴「歩けるのならこの中にいる人達を連れてさっさと此処を去れ」
女の人にそういい、出口へ。
貴(まず先に、あんな風な悪党を潰すのが先か…はぁ、面倒)
とりあえず、今後の方針を決め行動に出ようと戸に手をかけた時だった。
女の人「あ、あのっ」
貴「?」
まだ震えながらも、女の人は立ち言った。
女の人「助けてくれて、あ、ありがとう」
貴「別に…これが仕事ですから」
女の人「えっ、仕事って」
その言葉を無視し、今度こそ部屋を出ようとした時
「誰か、誰かいませんか!!」
貴「!!」
なんだ一体!何があった!
女の人「あっちから声が」
と言うことは、あっちに無理矢理連れて来られた人達がいつと言うわけか…
すぐに向かう。
バンッ
貴「どうなさいました!!」
「こ、この人が…」
青年は一人の妊婦さんを指差した。
貴(!これは…産まれる、だと!!)
何故こんなになるまで、ほっといていたんだ!
貴「すみませんが、今すぐ布とお湯を持って来てくれませんか?」
「えっ」
貴「急いでいるんです!!」
「は、はい〜!」
このままいけば、母体や胎児が死んでしまう。
貴(どうか、頑張ってくれよ?二人とも)
動ける人は慌ただしく動く。な、なんか申し訳ない;;
貴「もしもし、私の声が聞こえますか?」
妊婦「…っ」
貴「聞こえるのなら、頷いてください!」
妊婦「…((コクン」
貴「今から、貴方の赤子を取り上げます。激しい痛みを伴いますが、自分の意識を保ってください」
妊婦「((コクン」
「布とお湯を持って来ました」
貴「ありがとうございます。あと、申し訳ないのですが男性の皆さんは部屋の外へ出てもらいませんか?」
「…分かった」
女の人の意識をなんとか保たせ、男性陣を部屋の外へ
貴「女性の皆さんには厚かましい事とはありますが、この女性に意識を失わないように声をかけてください」
「は、はい」
素早く着ていた上着を脱ぎゴム手をはく
貴「では…いきます」
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作者名:天空の姫君 | 作成日時:2014年9月11日 18時