３８６話 ページ43
アイスショーのために大阪に来て、外国人出演者と昌磨くん、そして初対面の三原舞依ちゃんも合流した。
｢昌磨くん！会いたかったよ〜！｣
３ヶ月ぶりに会う昌磨くんは全然変わってなくて、相変わらずちっちゃくて可愛い。
昌磨｢Aちゃんは相変わらず元気だね｣
｢そうかな？これでも結構落ちてたんだけど｣
昌磨｢え、そうなの？それってもしかして、｣
昌磨くんはそこまで言って、ヤベ、とでも言いたげな顔で話すのをやめてしまった。
あれか。
昌磨くんもあの話知ってるのか。
まあそうだよね。あれだけネットで広まってるんだもん。知らないわけないか。
｢べつにハン・ヤンのことで落ちてたわけじゃないよ｣
昌磨｢え、ちがうの？｣
｢確かに嘘を流されて嫌な気持ちにはなったけど、だからといって落ち込むようなことじゃなくない？色々言ってる人たちは本当のことを知らないから、流れてくる情報でしかモノを言えないんだもん。それにその情報が真実かどうかなんて、全員が見分けられるわけじゃないし｣
昌磨｢Aちゃん……本当に16歳？｣
｢えー！？なにそれ！どういう意味！？｣
昌磨｢だって。やけに大人びたこと言うからさ。俺だったらそこまで考えつかないもん｣
｢昌磨くんはただボケッとしてるだけでしょ？｣
昌磨｢なにそれ、ひでぇ(笑)｣
私の年齢疑ったからおあいこだよ！なんて言って笑い合って。
いつも私が一番年下だったからかな？
ゆづくんやハビと過ごすクリケットの時間も好きだけど、こうやって同い年同士でお喋りするのは、また違う楽しさがある。
ハビ｢A！1時間後にみんなで夕食にしよう。ホテルの近くのレストランを貸し切りにしてあるらしいんだ｣
｢え！貸し切り！？すごい！1時間後ね、了解！｣
昌磨｢……Aちゃんてさ、｣
｢ん？｣
昌磨｢誰とでもすぐ打ち解けるよね｣
｢そう？外国人はフランクだから、こっちも構えないでいけるってのはあるかも｣
昌磨｢あと言葉だよね。やっぱ英語ができるってだけで強い｣
｢昌磨くん英語苦手？｣
昌磨｢超苦手。通訳いないとムリ｣
｢そっかあ。じゃあ私が教えてあげようか？｣
昌磨｢え、いいの？｣
｢いいよー。その代わり、今から会話は全部英語ね！｣
昌磨｢え！いきなりそんなスパルタ！？｣
｢No No！In English！｣
昌磨｢勘弁してよ……｣
冗談だよって笑ったら昌磨くんに睨まれたけど、顔が可愛いから全然怖くない(笑)
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作者名：優里奈 | 作成日時：2021年7月18日 15時
