９００話【結弦side】 ページ19
怒涛の勢いで一日が過ぎて、今日最後のイベント。
バンケットも中盤に差し掛かったところで、ようやく少しゆっくり出来たかも。
ふぅ、とネクタイを少し緩めて会場を見渡すと、ちょうど誰かと話し終えたらしいAと目が合った。
俺だと気づいたAは笑顔で手を振りながら近づいてくる。
あー、この笑顔だけで疲れも吹っ飛ぶわ……。
｢おつかれさまー｣
結弦｢Aもおつかれ｣
｢今日、男子はハードだったね(笑)｣
結弦｢ホントだよ(笑)ね、あっちで話そ？｣
｢いいよ。ちょっと座りたかったし｣
ヒールの靴なんて履き慣れてないから立ってるのつらくなってきた、とAは自分の足元を見ながらぼやく。
今日のAはちょっと大人っぽい感じ。
ブルーのシンプルなワンピースに、ヒールが高めの黒いパンプス。
首元には俺があげた翡翠と、白鳥のネックレスが存在感を放っている。
知ってたけど、ずっとつけてくれてるって思うと嬉しくなる。
会場の隅にある椅子に座って、ようやくAと2人だけの時間。
ちょっと気になってたことを聞いてみることにした。
結弦｢Aさ、フリーで4回転回避したのって足のせい？｣
ショートで足を痛めたA。
フリーに出場できると分かった時、ホッとしたけど｢もしかしたら3回転に変えるかも｣と言っていたのを思い出した。
｢4回転を外した直接の理由は足じゃないけど……まあ結果的には、怪我しないための得策をとった、って感じかな｣
結弦｢どういうこと？理由は他にもあるの？｣
そう聞くと、Aが｢それがさあ……｣と苦笑する。
話の続きを聞いた俺も、Aと同じように苦笑い。
大会期間中は神経質になっているぶん、普段はどうってことない些細なことでもコンディションに影響するのは珍しいことじゃない。
それがAが嫌悪感を抱いている人が絡んでいるとなると……
｢空気読めないアイツに腹が立ったし、そんなんで調子乱す自分にもすごく腹が立った｣
全然メンタルコントロールが出来てない、と悔しそうに唇を噛むA。
結弦｢まだまだこれからだよ。俺もAも、もっともっとうまくなる。今回はそのための気づきがあったと思おう？｣
｢結弦だって今回のことは色々思うことがあったはずなのに励まされちゃった｣
結弦｢過ぎたことを後悔してもしょうがない。前に進むしかないからね｣
そう言って頭を軽く撫でると、Aは｢ありがと｣と穏やかに笑ってくれた。
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あやめ(プロフ) - はい！毎回楽しみに待っています。(^O^) (2022年8月27日 11時) (
レス) id: 418efe221e (このIDを非表示/違反報告)
優里奈(プロフ) - あやめさん» いえいえ(^ ^)初めてだと分からない時ありますよね(^-^)お名前はちゃんと表示されてて分かりますよ〜(^^)お話はまだまだ続くのでこれからもよろしくお願いします😊 (2022年8月27日 10時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - そもそも占いツクールでこうやってコメントのお話するのが優里奈さんで初めてだったもので、、、うまく伝えられなくてすみません (2022年8月27日 9時) (レス) id: 418efe221e (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - ああ、勘違いさせてしまってすみません。左上に名前が表示されているのでわかるものなの？っていう確認をしたかっただけです。 (2022年8月27日 9時) (レス) id: 418efe221e (このIDを非表示/違反報告)
優里奈(プロフ) - あやめさん» あっ、そうなんですね( ˊᵕˋ ;)名乗らなくても分かるかな？という事だったので前にお話した事あったのかも、と思ってました💦いつも読んでくださってありがとうございます！こういうコメントを頂けると頑張れます💪 (2022年8月27日 7時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優里奈 | 作成日時：2022年8月12日 10時
