家系能力 愛 【魔入間】

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ハニエルの能力はいわば 誰かのために使う 能力
それ故に、本人の身の安全が緩くなってしまうところがある



　だからハニエルは他の悪魔と交流しないのだ＿＿そんなことを言い出したのは一体誰だったか。もうそんなことは憶えていないが



「そんな汚い悪魔の思念を潰すよう、私達はずっと自分を鍛えるようにしてるのよ」



どれだけ苦しくても、辞めてしまいたくても。最後までやり遂げる
全ては愛する方の隣に立つために
弱音を吐くのは、美ではない
愛する悪魔のためならば弱音なんてでてこないもの。その姿こそが...愛と美を司る、誇り高き ハニエルの末裔なのだから

回し蹴りで、すべての武器を吹き飛ばす
その姿は守備のハニエルという言葉にとても似合わなかった


滅んだといわれていたハニエルに生き残りがいた
それも、この学校に通うらしい

そんなばかげた話があるわけないだろうと。
ハニエルを名乗る命知らずが度胸試しでもしているんだろうと誰もが半信半疑だった
彼女の姿を見る、その時までは





間違いなく彼女はハニエルだ





男も女も、全ての生き物を魅了する
何も言われずともひれ伏したくなってしまうほどに。

教室は、静寂に包まれていた
そんなクラスメイトを一瞥



「...どうぞ、お話を続けて」



そう彼女は言ったけれど
彼らはあくまで喋らなかったのではない
喋ることが出来なかった

未知との遭遇
これまでメディアで様々な美悪魔を見てきたが、こんなにも美しい悪魔がいたのかと
それは呼吸を忘れてしまうほどに



もはや暴力的なまでの美



教師であるカルエゴが入ってきても気付かないほどに
それ程に彼女に魅了されてしまっている
その姿を見て呆れながらも嘲笑した



「おい、貴様ら。ハニエル家の魅了(チャーム)に充てられすぎだ(･･･････)｣



「........使ってませんよ」



「粛に」




「(理不尽)」





「外へ出ろアホ共！授業を始める」

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