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それはまるで彼女の為の言葉みたいだ
美しいけれど、手に入らない
自分のものだけにしようとカゴに閉じ込めてしまえば
陽の光を浴びれずその花は枯れてしまうだろう
花と言うほど、彼女は大人しくないけれど
「クワンッ クワンッ」
薔薇に似た、美しい花
他の生徒がわらわらと集まってその花に触れようと近寄る
けれど触れるとその花は一瞬で枯れてしまった
「うわ!!すみません!!!」
凄い勢いで謝り倒される
A本人は全く気にした素振りもなかったけれど
「珍しいですねぇ...滅多にお目にかかれない代物でぇす
似たような花が実在したというのは何百年前かにあったらしいですけどねぇ。ふいっ」
「...そうですね。その花を思い浮かべたのかもしれません」
「それでもこの花を咲かすことは中々難しいこと!評価A+」
一瞬、鈴木入間はそれを見た時
薔薇を思い浮かべて咲かせたのじゃないかと思ってしまった
見た目は薔薇のようで、花弁はオーロラに輝いていた
まあ、ここは魔界だし触れた瞬間に枯れてしまったとこを見ると勘違いだろうと何も咲かない自分の鉢を見た
「(ハニエルさん?だっけ...君みたいに綺麗な花が咲かせたら良かったのになぁ。あんな綺麗な色はさすがに無理だけど...!)クワンックワンッ?」
見よう見まねで呟いてみる
まさか咲くとは思わなかったのだろう。ピンクの、ふわふわとしたあたたかい花思い浮かべて、鈴木入間は呪文を唱えた
鉢が光って大きな木が飛び出す
植物塔を突き破って大きくなっていく
ふわりとピンクの花弁が舞う
それは見事な桜の木だった
「さくら...?」
____『A!この花すっごく綺麗だろう?』
ここでは目にすることの出来ない 桜 って言うんだ
本当は、呪文を唱える前にこの花を思い浮かべた
Aが咲かすことのできなかった花
それをあっさりと特待生が咲かせてしまった
どうして、特待生はこの花を知っていたんだろう
私と彼しか知らない花だとばかりに思っていたから
どうして、私じゃ咲かせなかったのだろう
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rin - やっぱり真似をされてしまったから更新しないんですか?このお話すごく大好きです、ずっと待ってます!! (10月24日 15時) (レス) id: 88a9965366 (このIDを非表示/違反報告)
rin - キリヲ先輩...‼私の推しです(´;ω;)♡かっこいい、好きだ (8月17日 11時) (レス) @page28 id: b07382b966 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございます。ヒロインちゃんを手に入れるための師団対抗クララ争奪戦面白いです。 (8月7日 7時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
みちる➷ෆ - 毎回更新楽しみにしてます!取り合いされてる描写を見たいです…無理をなさらないで暇な時にでも書いて貰えたら嬉しいです!応援してます! (8月6日 21時) (レス) id: 6d6b36f171 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐら(プロフ) - kanayamamoto112さん» カルエゴ先生とバラム先生ですね。かしこまりました🙌🏻 (8月6日 19時) (レス) id: ca5fa7ba5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もぐもぐら | 作成日時:2023年6月13日 20時