【江戸川乱歩】何故か事務員の私が名探偵様に揶揄されている

新しい提案 ページ17

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「太宰さん！！！」


私は、探偵社内のソファで寛ぐ太宰さんに声をかけた。......相変わらず仕事はしていない。


「あー。乱歩さんを揶揄(からか)うことに失敗したんですね。」


「な、何でわかったんですか！！」


と、私が問うと、太宰さんは顔に出てますよ、と答える。うーん.....私、そんなに顔に出るの？ だから、乱歩さんに単純とか言われるのかもしれない......。


「あの、どうしたら乱歩さんを揶揄えますか！？」


こんな事、太宰さんに聞くのはおかしいけれど、多分この人は頭が良い。多分。普段は、あんな感じだけど......多分頭が良い。多分。


「乱歩さんは手強いですねェ〜。Aさんが1から考えるってのは、難しいですし......。あ、そうだ。今まで揶揄われた中で、1番応えたっていうか......照れた揶揄いとかあります？」


1番照れた揶揄いぃ？ そ、そんなの......さっき私が平手打ちをしてしまった"アレ"に決まっている。でも、その事を太宰さんには絶対に云えない。その事を察したのか、太宰さんはニヤリと笑う。


「そんな云えないことされたんですか？」


図星。太宰さんはエスパーですか......。


「まぁ、とりあえず、それを乱歩さんにすればいいんじゃないですか？ あ。入水したい気分......。それじゃあ。Aさん。」


ちょっと！！ 今、あの人、入水したい気分って言った！？ 何そのちょっとトイレみたいな感覚は！！


というか、さっき揶揄われたことを、私が乱歩さんにやるんですか！？！？

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