田中の樹君。1 (ページ44)

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ファミレスページ44

あれから、学校を出て気分転換に近くのファミレスに行くことになった。

「Aちゃん大丈夫？？」

『えっ。あぁ。大丈夫』

ジェシー君は俯いていた私の顔を覗き込む。

『ごめんね。ジェシー君ありがとう。』

「当たり前の事をしただけだよ」

「てか、ジェシーいつの間にそんなの用意してたのさ？！」

真希ちゃんは、パスタを口に頬張りながら喋る。

「あー。これは北斗と樹と考えてたんだ。
な？樹。北斗？」

田中君も、松村君も．．．．．？

「俺は提案しただけだよ。他の事は、ジェシーと樹がやった。」

「え？！俺は知らないんだけど！！」

初めて聞かされた話にびっくりしてる高地君。

「プッ、だって高地嘘つけなさそーじゃん。
私なら絶対高地には言わないな」

「は？うるさいな櫻田！！！」

田中君も松村君にも私は迷惑をかけてしまって。本当に申し訳ないな。

『ありがとう。田中君、松村君」

「いーよ。」

「俺が原因だからさ。ごめんな。A」

田中君は、皆の前で頭を下げる。

『ちょ、ちょっと、頭上げて。
田中君が悪い訳じゃないし。』

「そーだよ。あれは黒木が悪い。
けど、スカッとしたー。黒木のあの顔。」

「いや、櫻田の悪い所出てるから」

ケラケラと真希ちゃんは笑う。

『本当に、大丈夫だから。
．．．．．。
だって、皆が私の事守ってくれてたから。
ありがとう。』

「「「「．．．．．．．．」」」

皆は、黙って固まったまま。

『え．．．．？どうかした？』

「だって、A。泣いてるから」

真希ちゃんに言われて頬を触ると涙が流れていた。

『え、何でだろ。嬉し涙かな』

「今まで耐えてきたのが出てきたんじゃない？」

松村君は、私にハンカチを渡してくれた。

『ありがと、松村君』

私の涙に焦り出す皆。

「こ、コーチ面白いこと！！！」

「えぇっ？？！俺無理だよ！ジェシーがやれよ」

「じゃ、物真似しまーす」

「え？この状況で？物真似？！」

「ジェシーさすがだな。私なら無理」

『ちょっと、ハハッ止めてよ皆』

「やったーAちゃん笑ってる」

皆の様子を見てると笑いが止まらなくなってしまった。