9 ページ9
，
｢ホンマすんません…このお礼はいつか必ず返しますんで!｣
深く頭を下げて謝ってくれる金髪のホストくん
恐らくこの人がシッマさんだ
『いえいえ，困った時は助け合うのが人ですので構いませんよ』
｢いい性格してますね｣
『ふふ、そうですかね…？』
｢Aちゃん仕事お疲れさん｣
『ゾムさん…今終わりですか？』
｢おん，これから家帰るねん｣
『気おつけて帰って下さいね』
｢Aちゃんこそ，最近物騒らしいから気ぃつけや？｣
『え、そうなんですか？気をつけときますね』
ぺこりと頭を下げてから次の職場へと向かった。
｢あ、Aちゃん急いで入ってくんない？今人手不足で｣
『マジですか？りょーかいです！』
その日の居酒屋はいつもの5倍くらい忙しかった，なんで今日に限ってこんなにも人が来るのかは分からなかった
計6時間居酒屋で働いた後家に片道30分掛けて帰った。
『車の免許取ろうかな…?』
バイクじゃ冬も夏もさむい。そして誰もいなくなったヘルメットのせいで余りオシャレも出来やしない
『明日から私前と変わらない生活だなんて……退屈そう』
初めてホスト専用の税理士になってホストの皆さんや裏スタッフさんとも仲良くなれて楽しかった。だからこそ退職した後が辛い。
楽しかった事全部忘れて仕事に集中しなければならない。それが社会、それが大人だから。
規則で縛られるのは好きじゃないがでも、規則がなきゃ私は多分何も出来ないだろう。
『…改めて振り返ると私ただの間抜けじゃん』
実家の親がお金の稼ぎ方を知らないせいで娘である私が代わりに稼ぐ。
うんざりするほど嫌いだが，あれでも私の両親なのだ，ちゃんと私を産んでくれた恩は返さなければならない。
シャオロンさんが私が親の為に働く事はカッコイイと言ったが本当にそうなのだろうか？私は親の作った借金の返済人なのだ
親が殺されずかつ自分も死なずとなるとまともな職につき沢山働く事が大事であろう。少し周りと変わった当たり前の事を私はしているだけでカッコ良さはまるでない。
寧ろ哀れな人間だ。人はお互い助け合うものだと言ったがあれは単なる願望の言葉に過ぎない。
あれは人間の理想の形なだけ出会って，誰もがそれを実現しようとはあ思わない。人はいつか皆裏切るもの，信じたものはいつか朽ちていく。
それが人生。それが当たり前なのだ。
『こんな醜い世界になんで生まれたんだろ…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 256人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らいちゃま*。(プロフ) - 髪切り(の持ち手)さん» いえいえ!!良く真夜中に新作投稿とかしているので全然大丈夫ですよ~!マジっすか？！めっちゃ嬉しいです (2023年4月22日 22時) (
レス) id: bb93c66be6 (このIDを非表示/違反報告)
髪切り(の持ち手) - 遅い時間にすみません。好きです。とてもおもしろいです。 (2023年4月22日 22時) (レス) @page11 id: 5939ce83d8 (このIDを非表示/違反報告)
らいちゃま*。(プロフ) - 烏丸さん» ですよね？！ホストパロ少ないんで作っちゃえっと思って作っちゃいました笑応援ありがとうございます！これからも頑張っていきたいなとおもいます！ (2023年4月22日 20時) (レス) id: bb93c66be6 (このIDを非表示/違反報告)
烏丸 - ホストパロ結構珍しいなって思って読んでました！なんか切ない感じがしてて好きです！！応援してます！！ (2023年4月22日 19時) (レス) @page11 id: 144a6ab78e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：金平糖 | 作成日時：2023年4月15日 11時
