12 エペル ページ13
リーチ兄弟の元から逃げるように立ち去り
着いた場所は……中庭。
『…たまには中庭で息抜きもいっか』
中庭に1歩足を踏み入れた時
「……はぁ…」
どこかから、小さなため息が聞こえてきた。
少し辺りを見渡すと
…紫色の髪をした、綺麗な少年がいた。
あの子、確か……
『…エペル？』
エペル、そう名前を呼ぶと
ビクッと、大きく身体を震えさせた。
ｴﾍﾟﾙ「えっ……あ、貴方は…」
『急にごめんな。
俺はA・シーク。2年生で、同じポムフィオーレ寮だよ』
隣り良いか？
そう聞くと、小さく「どうぞ」と言われた。
エペルの隣に座り込み
『…で、どうしたんだ？ため息吐いてたみたいだけど』
悩みを聞く事にした。
ｴﾍﾟﾙ「えっ……」
何故だが、凄く言いにくそう。
そりゃそうか、あんまり知らない先輩に聞かれるんだもんな。
『…1年生だから…あれか。
寮が合わない…とか？』
そう問いかけると
エペルは目を見開いた。
…当たったみたい。
ｴﾍﾟﾙ「…僕、本当はサバナクローに入りたかったんです」
『！？へぇ…意外だな』
ｴﾍﾟﾙ「ポムフィオーレ…美がどうとか…僕には無縁な事ばかり…マナーも良く分からないし…
寮長も厳しい人で」
『あー、分かる』
あの人、常に『美』しか考えてないから。
ｴﾍﾟﾙ「！？Aサンも、分かるんですか…？」
『まぁね。俺だってポムフィオーレ今でも出たいって思う事あるし』
ｴﾍﾟﾙ「そう、なんですね…」
まぁー、2年生になった今でも思うんだ
1年生にはまだ辛いだろうな。
『何かあったら俺に言ってくれたら良いよ。
直接ヴィル先輩に言うし』
多分ヴィル先輩と直接口論とか出来るの
俺くらいだと思う。←
ｴﾍﾟﾙ「！…ふふ、はい…その時はお願いします」
…ひぇっ…めっちゃ可愛いな、エペル。
女の子みたい…。
エペルの頭をひとなでして、中庭から出ようと立ち上がる。
ｴﾍﾟﾙ「あ、の…！」
『ん？』
ｴﾍﾟﾙ「また…お話したい、です…！」
『俺で良ければ、いつでも』
ニコッと笑いかければ
ふわっと、笑顔を返してくれた。
……後輩って良いな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1148人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆーみ(プロフ) - 碌無者さん» コメント、そしてご指摘ありがとうございます。本当ですね…！ルークさんはフランス語を使う方だと認識はしていたのですが、自分の作品に反映出来ておりませんでした…！すぐに修正させていただきます！ (2021年4月18日 7時) (
レス) id: 6d4204e12b (このIDを非表示/違反報告)
碌無者(プロフ) - 拝読しました！ ルークさんによる主人公の呼び名ですが、彼はフランス語を使ってますので「シークレット」ではなく「スクレ(秘密のフランス語)」がよろしいのではないかと。英仏交じりは違和感がありますので。 とても楽しく読んでおります。更新頑張ってください！ (2021年4月18日 6時) (レス) id: 0a4b7a6801 (このIDを非表示/違反報告)
シエル - 夢主モテ過ぎうらやしし、カッコいい・・・チェーニャ可愛い・・・これからも頑張ってください！ (2020年12月5日 11時) (レス) id: 0e021875cf (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみ(プロフ) - 千寿さん» 確かにそうですね…！コメントありがとうございます！すぐ訂正致します…！これからも頑張ります！ (2020年7月18日 20時) (レス) id: 6d4204e12b (このIDを非表示/違反報告)
千寿 - ブロットが黒くなる、ではなく魔法石が黒くなる、ではないでしょうか？ブロットは元々魔法を出しすぎることによる排気ガスみたいなものなので…。とても面白いです。更新頑張ってください！！ (2020年7月18日 20時) (レス) id: 97e117b582 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆーみ | 作成日時：2020年7月14日 5時
