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いつものように仕事を終えて、まだ少し明るい外の空気に嬉しくなりながら職場を出た。
毎日飲めるような友人や恋人もいない私は、ひとりでスーパーに寄ってひとりで家に帰る。
安くなっているお惣菜を買い物かごに放りこみ、お酒もいくつか。
私はあの日を境に料理が作れなくなった。というか、作るのが怖くなった。
誰かに作るわけでもないけど、それでもどうしても食べきれなかったものなど、食べ物を処分することがしんどくなったから。
でも悪いことだけじゃなくて、自分に甘くすることも覚えられた。
まだまだ溜め込みすぎるところはあるよって田中に言われたことあるけど、それでも数年前の私に比べたら成長している方だ。
だんだん変わっていけてる。このまま優吾のこともいつか忘れられる。
そのいつかがいつくるのか分からないけど、それでもその時を私は待っている。
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作者名:飴宮 | 作成日時:2022年5月12日 18時