検索窓
今日:32 hit、昨日:267 hit、合計:328,089 hit

#45 ページ45

.




暗いけど、樹がこっちを向いたのが分かった。


なんとなく私は向きたくなくて、そのままは花火を見つめる。








「…A」


「なに?」


「俺、この夢家族以外に話したのAが初めて。」









驚いて、思わず反らしていた顔を樹の方へ向けた。


すると、花火の明るさに照らされた樹の顔が、穏やかで優しい笑みを浮かべていることに気がつく。


細めた目で見つめられて、ドクンと胸が高鳴る。




なんかいやだ、目が離せない。










「そ、なの」


「うん。やっぱ、始めはAかなって」


「…そう。」










なんて反応したら良いのか、分かんない。


でも本当は、物凄く嬉しくて、気を抜いたら今にも頬がだらしなく緩んでしまいそう。


表情を変えない私に、樹はちょっと笑う。









「なんだよ。喜べよ笑」


「はあ?」


「爆モテじゅったんだぜ?」


「…はいはいうれしー」


「おい、棒読みやめろ」









嘘、ぜんぜん嘘。


本当は物凄く嬉しい。あの彩ちゃんより早く教えてくれて、嬉しい。


でも、そんなこと言えない。言ったら、きっとすべて崩れる。




苦しい。言えるものなら、今すぐ好きって言って驚かせてやりたい。なのに、私はそれが許されない。


だからこうやって、幼馴染としてって言う理由がなきゃ、一緒にいられない。




.

#46→←#44



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (260 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1306人がお気に入り
設定タグ:SixTONES , 田中樹
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

飴宮(プロフ) - akikumaさん» コメントありがとうございます♡ 楽しみにしててください!🎶 (2022年8月26日 19時) (レス) id: 4bf5f0e073 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - どんな変化が起きるのか…気になる!気になる!続編楽しみにしてます!! (2022年8月26日 18時) (レス) @page50 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:飴宮 | 作成日時:2022年8月15日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。