名医×OL 1st season

藍沢と喧嘩＊ ページ32

貴方side


……やってしまった…。


現在私は近所の公園のベンチに座り込んでいた。

数十分前、耕作と喧嘩して勢いで家を飛び出した私。
ついカッとなっての行動だったからケータイも財布も持っていない。

でも、家に帰る勇気はない。


仕事でちょっと立て込んでいてイライラしていた私と最近は殆ど家に帰って来なかった耕作。
久しぶりに家に耕作がいて安心した。

が、やっぱり私は募ったイライラに耐えられなくなって、いつもなら全然気にしないような事に突っかかってそのまま喧嘩に発展してしまった。


耕作も疲れてるのに、あんなこと言って…。


夜風に当たって頭も冷えた今、後悔に襲われている。


「……本当に、最悪だ」


はぁ…と何度目かわからないため息をついた時、


緋山「あれ？宮田さん？」

「…あ、緋山先生と白石先生」


ほんのりお酒の匂いのする緋山先生たちに声を掛けられた。


白石「何してるんですか、こんなところで？藍沢先生は？」

「…えーっと………」


まさか耕作の同僚さんに喧嘩して家飛び出したなんて言えない…。


緋山「喧嘩でもしました？」

「……い、え、ちょっとお散歩を…」


いきなり核心を突かれて動揺した私は分かりやすい嘘をついた。

私の言葉に緋山先生は笑うと


緋山「ちょっと無理すぎだから。…へぇ、藍沢と喧嘩か〜」


と珍しそうに言ってきた。

ちなみにその間、白石先生が


白石「あ、藍沢先生？今○×公園に宮田さんと居るんだけど……。…うん、………分かった」


耕作に電話をしていた。


白石「今から行くって」

緋山「やっぱり探してたの？」

白石「うん。電話に出た瞬間"悪い、今立て込んでる"って言われた。外走り回ってたみたい」

緋山「ウケる」


それに大爆笑の緋山先生。

でも私は全く笑えない…。


え、ちょっとまだ耕作に顔合わせられない…。

藍沢と喧嘩2＊→←宮田、倒れる2＊

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