俺の恋愛事情 (ページ17)

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じゅうななページ17

樹side

ジェシーがまた家に戻ってきた時はびっくりした

送ってくれたってだけで俺は幸せを噛み締めてたのに、また帰ってきたから

“俺ずっとここに居るから”

その言葉だけで完全に安心した俺

何に安心したのかはわかんないけど

すぐに眠りにつけた

そして夢を見た

『ジェシーが結婚したって！』

『ジェシーが結婚だって！』

『樹も結婚式来てくれる？』

俺は幸せに溢れてるジェシーに、結婚式に招待されていた

俺は笑って“行ってやるよ！”って返事してて

どこだか分からない部屋を飛び出して別の部屋に閉じこもって泣いた

わかってた

こーなることはわかってた

俺は、おめでとうって、素直に言えてたのかな

樹「おめでとう……ジェシーっ」

いい話なはずなのに、俺にとっては死ぬより残酷な話だ

自分の押し殺した鳴き声が響くなか、だんだんと違う声が耳に入ってきた

ジ「ゅり…じゅり、」

微妙に聞こえる声は彼のもの

これは夢の中と現実と、どっち？

嫌だな……目を開けたらジェシーがいるんだろ？

おめでとうって、言ってやれないから…ごめん

それでも俺は、強制的に現実に引き戻されたらしい

樹「ん、っ」

ジ「樹……大丈夫だよ。なんで泣いてんの？」

樹「…えっと…」

ジ「悪い夢だったんなら言わなくていいけど、もう大丈夫だからね？」

彼はそう言って俺の目元を指でなぞった