お前の血は特別#1 (ページ49)

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ジェシーside

樹が来てくれたのはわかったけど、

ろくに会話も出来ない

痛くて痛くて、熱くて熱くて、

もう自分の腕がなくなってるみたいに感覚なくて、

意識が戻っても、また飛びそう

でも次の瞬間、感覚の無いはずの左肩にチクッと別の痛みを感じた

そう

あの、いつもの、樹の時の感覚

それと同時に、手の付けようのなかった痛みがすーっと抜けていく

指先まであった熱さが、

肩から抜けていく

何が起こってるのかわからないけど

痛みと熱さはどんどん引いていった

だんだん意識が正常に戻ってきて、荒れていた息も落ち着いてきた

俺の腕を掴む樹の手が震えてるのがわかる

そして俺の肩に顔を埋めたまま

ジ「、はぁ……はぁ…、樹…？」

樹は返事はしてくれず、ずっと顔を埋めたまま

俺の呼吸はようやく整いつつある

もう痛み熱さも治まってきてるしね

ジ「樹？…大丈夫？」

もう一度聞くと、樹はゆっくりと顔を上げた

少し口の端に血をつけて、樹の手も真っ赤

そこで気づいたけど、俺も真っ赤だったわ

たぶん自分の血なんだろうけど、左側が真っ赤

ジ「ごめん、制服汚しちゃった、」

樹「…………」

ジ「…樹？」