赤が変えてくれた世界で#4 (ページ19)

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ジェシーside

ジ「大丈夫だよ。今日はそこまで熱もないし。でも咳が止まらないんだよね、笑」

俺がそう答えると、樹の目にじんわり涙が広がったのがわかった。

あぁ、やっぱり、

ごめんな、樹…

俺、久しぶりにお前に笑ってあげられた気がする。

ジ「寂しい思いさせて、ごめんな…樹」

樹「っ……」

樹の目に溜まった涙は、とうとう留まることが出来ずに溢れ出した。

俺何やってんだろ…

こんなになるまで、嘘ついて、離れて、傍にいてやらないで、、

ずっと一緒にいたのに、急に消えるなんて、最低だよな。残酷だよな…

俺は今それを反省してる自分にものすごく腹が立った。

…やっぱり俺は馬鹿だなって。

ジ「樹、おいで…？来て、くれる？」

“おいで”って言った自分、身勝手過ぎない？偉そうじゃない？

そう思って、すぐさま“来てくれる？”って付け足した。

ほんと、情けない。

自分が決めたことだったのに、なんでこんなにビビってんの？

やっぱり俺はちっとも成長してない。

樹はこんなにも強く成長したっていうのに。

俺は全然変わってない…

これで樹から拒まれたら、俺めちゃくちゃ情けないじゃん。ダサいじゃん。

俺はどんどん自信をなくしていき、

少し目を泳がせながら、ゆっくり手を広げた。