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『煉獄さん、お久しぶりです』
気配もなく、屋敷でひとりでいたはずなのに
ただ声をかけられた
懐かしい声、愛おしい声
「A……?」
『はい、Aです
怪我は大丈夫ですか?』
「怪我はもう大丈夫だ!
だが柱を続けることは難しいと思って降りた!
Aは今どこにいるんだ!!姿が見えん!」
辺りを見渡してもAはいない
『大丈夫なら良かったです
煉獄さん、皆は元気ですか?』
「うむ、Aがいなくなってからは元気がないように思える……不死川はいつも通りのような気がするぞ!声をかけてみたんだがAは死んでないと思ってると言っていた!
よもやよもや皆そう思ってるらしい!!私もそうだったが!Aが生きていてよかった!!」
今すぐ抱きしめてやりたい
Aの顔が見たい
『…お館様に会ってきました
柱でいる資格も鬼殺隊にいる資格もないんですよ私、なのに帰る場所はここだと言ってくださったんです。半端者の私がですよ』
半端者?
「半端者とはなんだ?」
『私は人間じゃないんです
鬼の血が混ざった出来損ない…
鬼でも人間でもないんですよ』
あ、これ内緒ですからね。なんて言うAの声はどこか悲しそうで苦しそうに思えた
「上弦の参と格闘したんじゃ」
『してないです
上弦の参は私の実の兄なんですよ
私、何百年も生きてるんです』
「兄上なのか……」
『はい、私だけが出来損ないでして…
大切な人を守りたくて鬼殺隊に入ったのに鬼の血が混ざってるなんて……失望しました?』
「Aはたとえ鬼になっても人は食べないんじゃないかと思ってる!竈門少年の妹がそうだからな!!Aは自分の決めたことは大抵やり抜く!!!今までがそうだからな!だから失望などしてないぞ!!
よもやよもや、私は話してくれて嬉しいぞ」
誰もAを侮辱しない
今まで君がやってきたことは皆、見ていた
『!……ありがとうございます
そろそろ行きますね、お話出来てよかった』
「私もだ!」
また会いに来てくれ
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とらねこ(プロフ) - しおりさん» ありがとうございます!ゆっくりですが更新しますので…気長にお待ちください!! (2019年12月4日 22時) (レス) id: 9cd26393a2 (このIDを非表示/違反報告)
しおり - 面白いです 更新楽しみです (2019年12月4日 19時) (レス) id: 46ffa7468c (このIDを非表示/違反報告)
とらねこ(プロフ) - ゆうきさん» コメントありがとうございます、鬼いいですよね……私はどちらかと言うと鬼が好きなのでこれからまたこういう感じでかけたらいいかと思ってます、良ければこれからも読んでください! (2019年10月13日 10時) (レス) id: 9cd26393a2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - すごく感動しました…鬼のことも好きな私には最高の物語です… (2019年10月13日 10時) (レス) id: 55127e1b13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葦翳 | 作成日時:2019年10月8日 13時