検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:29,980 hit

女医さん7 ページ8

『兎に角、太宰の女になったら碌でもない事になるわよ』





桔梗さんからの言の葉
パーティーが終わり、彼女とも別れた後なのに何故か頭に残り続けていた




少し考えて、左耳をそっと手で覆う






「…」






『今夜襲うよ?』




パーティーで彼に囁かれた言葉



きっとあんな風に何人もの女性に囁いたのだろう
きっと其の言葉に何人もの女性が悦んだのだろう



容易に想像がついたのが何とも憎たらしい





それなのに如何して私は──────







そんな事を考えているうちに、目の前の風景がよく知った間取りとなっていた









.









翌朝
定時に仕事場につき、何時も通り仕事を始めた



とは云えど、怪我の来訪者や連絡は全く来る気配も無く、暇を持て余しているのだが…





「そう云えば、太宰幹部今日は未だ来てない…」





時刻はもう十二の数を指す頃
何時もなら此の時間には疾っくにいるのだが…




「一条さん」




ボーッとしていた頭が覚醒する
何でしょうか、とサボっていた訳ではないのに、妙に気の入った返事をしてしまう




「荷物運び、少しだけ手伝って貰える?」




「荷物運び…ですか?」




上司に荷物運びを任された
荷物運びというよりも、配達と云った方が正しい




上に上にと重ねられ質量を増したダンボール箱を持って、覚束無い足で其の人物の部屋に向かう






「あれ?」






ピタッと足を止める
目的の部屋の前に誰かいるのだ
止めていた足を再度進め近づく





「太宰幹部…と、─────桔梗、さん?」





其処にいたのは目的地の部屋の主の太宰幹部と、私のよく知る“元”上司だった
咄嗟にダンボールで顔を隠す





如何して、桔梗さんがいるのだろうか






仲睦まじそうに会話をしている一組の男女の声
何方も顔も整っている為、傍から見れば美男美女の恋仲である







上手く頭が回らない私の事に気付かず、幹部室へと二人は入って行った









『兎に角、太宰の女になったら碌でもない事になるわよ』






あの言葉は何だったのか──────









(心臓が痛い…苦しい…)

女医さん8→←女医さん6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (76 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
113人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あほ毛100%(プロフ) - 五月雨花火さん» ありがとうございます!!そう言っていただけると本当に有り難い限りです!m(_ _)m 更新頑張ります!! (2018年8月18日 0時) (レス) id: 04dbcb03e0 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨花火(プロフ) - むっちゃこの作品好きです!更新頑張って下さい!!! (2018年8月17日 21時) (レス) id: 21ac55d013 (このIDを非表示/違反報告)
あほ毛100%(プロフ) - ★★さん» ありがとうございます!そういって頂けて嬉しいです!!これからも頑張ります! (2018年7月4日 9時) (レス) id: 04dbcb03e0 (このIDを非表示/違反報告)
★★ - やっばいおもしろいです!!!更新頑張ってください(´∀`) (2018年7月2日 15時) (レス) id: 5bde35895e (このIDを非表示/違反報告)
あほ毛100%(プロフ) - 純さん» ありがとうございます!大人しめの弱ツンデレが美味しいです(ヨダレ) 頑張らせて頂きます! (2018年6月24日 21時) (レス) id: 04dbcb03e0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あほ毛100% | 作成日時:2018年5月3日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。