25 拠点�� ページ1
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「こんなに奇行種がこんなに集まる事ってあるんですかッ？」
息を切らし肩を上下するハウターはウィルに問いかける。
すでに２体の巨人が蒸発を始めているが、まだ予測不能な行動をする３体の巨人が残っている。この５体の中に通常種はいなかった。
先に対処した２体は、ウィルとハウタ―を見つけると即座に加速して向かって来た。まだ、100m以上あったにも関わらず、二人を見つけ出し、我こそがと言わんばかりに飛びかかってきたのだ。
その素早さに普段よりは苦戦しつつも、無駄のない連携で項を削ぎ落した。
「こんなに集まっているのを見るのは初めて。
それにこんな壁に近いところで...」
「残りの３体はどうします？？」
木の陰からこちらの様子をじっとうかがっている９m級が１体
二人には見向きもせずに、
先程まで戦っていたであろう兵士達の傍に座り込む１４m級と１１m級
「先に大きい巨人から対処していこう。
私たちに興味を示していない今のうちに」
平地での戦闘は、圧倒的に人間が不利になる。
この場にはほとんど木がないうえに、点々のある木はせいぜい３、４ｍ程度で何の役にも立たない。ここで奇行種の群れに遭遇してしまった索敵班の兵士達は不運極まりない。
馬でできるだけ近くまで進むと、共に１４m級の巨人にアンカーを打ち込む。
「＿＿＿ッ？！
待って！！ハウター」
ウィルが異変に気付いて、声を出した時には遅く、
ハウターの身体は、死角からやってきた大きな腕によって叩かれる。
ウィルは瞬時に方向転換し、ハウターの身体が地面に打ち付けられる寸前にその間に身体を入れ込みしっかりとハウターを受けとめた。
こちらに背を向けて全く興味を示していなかった２体だったが、アンカーを打ち込んだ瞬間にその瞳が動いた。
まるで背を向けて、ウィル達が寄ってくるのを待っていてようだ。
十数メートル上から嘲笑うように見下ろしてくる２体の巨人に抑えきれない怒りが湧き上がる。
が、そんな怒りを感じさせる暇もなく、不気味にこちらを見ていた９m級がすぐそばまで駆け寄ってきた。
ハウターを抱えたまま、付近の木にアンカーを打ち込み、巨人の手から逃れる。何の役にも立たないと思っていた木々がこんな時に助けになるなんて、と思うが、ハウターから僅かに漏れた呼吸で正気に返る。
「ハウターッ？！しっかりして...!」
「ッ...ウィルさん...」
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作者名：earthn | 作成日時：2022年3月24日 19時
