【進撃の巨人】 NTEOTW KYHU (ページ46)

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13 力の差⑤ ページ46

リヴァイは来ていたシャツを脱ぐと動かないウィルに着せる。

「リヴァイ、戻ってくるからそれまで頼むよ」

その様子を見たエルヴィンはウィルの見えない場所へ連れていくべきだと思い、ミケと共にボロボロになった兵士達を立たせて、幹部棟へ連れていった。

手の拘束を解いてから、目を覆っていた布を取ろうとすると、先程は見えなかった左頬に大きな傷があることに気づく。

それは、火傷のようだった。また、怒りが湧いてくるが、なんとか抑えて後頭部の結び目に手をかける。

涙で濡れた布をゆっくり取ると、大きな瞳と三白眼が合う。

そのまま口元も外そうと手を伸ばすと、ウィルは酷く怯えた様子でその手を拒む。

「何もしねぇよ

それを外すだけだ」

しかし、ウィルはまるで汚い物を見ているかのような目で見ていた。

もう一度で伸ばすと、ウィルが強く目を瞑ったため、その間に解いて口元も解放する。

「……なの？」

「ああ？」

「あなたも……彼らの共犯者？」

ウィルが喉から絞り出すような声で言った言葉にリヴァイは驚きのあまり大きく目を開く。

「何…言ってやがる」

自分は助けに来たのに共犯者呼ばわりされた。リヴァイは怒りより悲しさが勝って動けなかった。

が、弱々しく立ち上がろうとするウィルを見て、身体を支えようと慌てて立ち上がる。

「汚い手で触るな」

またしてもリヴァイに思いの寄らない言葉を浴びせたウィルだったが、その直後に力尽きたように意識手を手放し、崩れるように倒れた。