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『…………A?』

そこでハッと目は覚めて、
現実が飛び込んでくる。

『…………どうしたの、?』

「本当は、」

『うん、』

優しく頷く電話越しの夢に、

「本当は、怖くてたまらなかっただけなんだ。

どんどん有名になる宏太朗と、

売れない脚本を書き続ける私が、

その差が、怖くて、

宏太朗に迷惑かけるって、

でも、」

『…………でも?』


私は、

「でもね、」

悪夢に取り憑かれている。

「……宏太朗の傍に、」

違う、

「居ても」

私が、彼にとっての悪夢だ。

「いいかな」

『……今から向かうから。』

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作者名:うみ | 作成日時:2020年8月3日 9時

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