陸 ページ7
Aside
《傷を負うも、二人は無事に生還。五条の無茶振り試験に付き合った褒美として夕食を奢るという展開に》
釘「座銀でシースーに決まってんでしょうが!」
虎「釘崎お前、回転寿司知らねーだろ!寿司が新幹線に乗ってくんだぜ!?」
釘「なっ!!?」
虎「でもビフテキ食いて〜!」
五「まっかせなさぁい!恵とAは?」
恵「…」
『皆が好きなもの』
五「恵〜?」
《恵は五条に応えることなくスマホの画面をただひたすら見ている》
五「はい、じゃ行こ〜」
恵「ちょ、」
虎「伏黒どったの?先生。」
五「出番がなくて拗ねてんの」
釘「ぷぷーw、子供〜w」
恵「〜ッ!」
《その日は結局、回転寿司になったのである。》
《穏やかに、緩やかに環状線が廻る。》
《しかしその線がプツリと切れたら、
─────────
《その翌週。一年の一人が死亡したという連絡が届いた。釘崎、伏黒も重症を負ったという。》
《死亡したのは虎杖だった。心臓が抉り取られていたそうだ。》
《白蓮は、五条の付き添いで任務に同行出来なかった為二人が大怪我で帰ってきたと聞いて駆け付けた。》
《伏黒も完治の間は自室待機となったが、部屋からは一向に出てこない。食堂にも赴かず、物音一つない。》
《伏黒の部屋の前に白蓮はいた。》
釘「…Aちゃん、何か食べてる?」
《釘崎は心配そうに白蓮を見詰めた。食堂から軽い軽食を二つ分手渡す。》
釘「虎杖が死んだのには驚いた、私だって少しくらい罪悪感はある。でも、踏ん張らないと前に進めないじゃない?そりゃ、
辛い事には辛いけど…」
《釘崎は外の方を見てそう言った。微かに震えた声で、涙を堪えているようだった。》
釘「こんなんじゃダメね、…伏黒は?」
『まだ』
釘「Aちゃんは何も食べてないの?」
《白蓮の目の前にしゃがみ、問いかける》
『黒が食べてないから。』
釘「そんなんじゃ、先にAちゃんが倒れるわよ。…少しでも口にしないと。後で伏黒の部屋にでも突撃してAちゃんが届けてやればいいじゃない」
『うん、そうする。釘崎さん、有難う。』
釘「気にしないで、出来ることをしただけよ」
『…』
《白蓮は何かを察したのか、すくりと立ち上がり釘崎に抱き着いた》
釘「えっ」
『無理、しない。泣く、大丈夫。』
《不器用な言葉の列を途切れ途切れに繋ぎ釘崎を宥めるように白蓮は言った。》
釘「…、」
《静かな時間が流れた。環状線は歪みながら、揺れ動く。》
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作者名:黒凛蝶 | 作成日時:2020年11月22日 0時