拾玖 ページ20
伏黒side
いない
昨日の夜からAを見掛けていない
呪いを受けている事も知ってから心が落ち着かない
虎「ぉわっ…！？─…伏黒？どったの？」
恵「……虎杖？」
虎「大丈夫？真っ青だけど。」
恵「A─っ、白蓮見なかったか…！」
虎「白蓮？」
恵「昨日の夜から部屋にも帰ってきてないみたいで。」
虎「えっマジ！？─…いや、見てないけど、他の先輩達には聞いた？」
恵「い、いや、まだだ。」
どうしたらいい、どこに行ったんだ
五「恵。」
恵「五条先生…？！」
虎「えっ、先生出張じゃなかったの？！」
五「ちょっと変更でね、昨日帰ってきたんだけど……その様子だと厄介な事になってるみたいだね。」
恵「─先生、知ってるんですか」
五「詳しくは知らない。けど、タイムリミットが近いかもね。ほら、行くよ！」
恵「Aの居場所分かるんですか？」
五「いや？」
そうだ、この人はいつもこんな調子だ
しかしパニックになっている心が冷静を取り戻しつつある
五「でも大体の目星は付いてる。ある村だよ。」
恵「ある村…？」
五「うん、昔Aを拾った村の小屋。恐らくそこだ。」
虎「先生、俺も着いてく」
五「…そうだね、でも、今回は普通の呪霊とは違う。少しタチが悪いよ。何せ、─」
五「悪神だ。」
悪神…？
五「じゃ、瞬間移動しちゃうよ！ちゃんと掴んでてね。」
虎「うっす！」
恵「お願いします。」
心に巻く渦が次第に大きくなっているのを感じる
飲み込まれるような深い闇
何も無く終わって欲しいと願うばかりだった
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作者名：黒凛蝶 | 作成日時：2020年11月22日 0時
