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.24. 2人の気持ち ページ29

ユトside



いつからだろうか。

音ちゃんに対して、仲間や友達としてではない“好き”という感情が芽生えたのは。

けど、音ちゃんは男装女子、俺はボーイッシュ女子、つまりは同性なのだ。

こんな恋、叶うはずがないと気持ちを押し殺してきた。

でも、今回のことで、俺を支えようとしてくれる音ちゃんに対するこの感情はどんどん大きくなっていた。


ユ「わがまま言ってごめんね」

音「別にええよ!
俺だって、ユトのこと支えられるなら嬉しいし」


音ちゃんのその気持ちが、俺のことが好きだからならいいのに…。

俺は「そんなことはありえない」と自己解決し、下唇を噛んだ。


音「ユト…?
まだなんか隠しとる?」

ユ「え?」

音「まだ怖いだけ?
表情くらいし、下唇噛んでるやろ…」

ユ「ッ………
音ちゃんはさ、俺を支えたいってのは、仲間とか、友達として…よな」

音「………。」

ユ「ごめん、当たり前のこと聞いて
気にせんで、もう大丈夫だから」


音ちゃんの顔をみたくなくて、俯いたまま話した。


音「違うよ
そりゃ48メンバーとか、友達とかが辛そうなら支えたいとは思うけど…
ユトに対してのは違う。」

ユ「!!
それって……」


びっくりして顔を上げる。

音ちゃんの顔は赤く染まっていた。


ユ「自惚れてもええの?」

音「おん……」

ユ「俺も、好きだよ音ちゃん。
俺ら同性同士やし、世間からの風当たりは強いかもしれん。メンバーだって認めてくれるか分からん。
それでも……付き合ってくれますか?」

音「はいッ…!」


叶うはずないと思っていた恋が叶ったことに対する喜びと、驚きとが混在したこの感情をなんて表せばいいか分からず、俺は音ちゃんを抱きしめた。

すると、音ちゃんも抱き締め返してくれた。

しばらくそうした後、離れるとお互い顔が涙でぐちゃぐちゃになってて、2人で笑った。

そんな瞬間も幸せだ。


ユ「もう、みんな帰ってもうたかな…?」

音「次の撮影明後日だもんな。
LINEしてみよ」


すると直ぐに返信がきた。
「まだいるよ」とのことだったので、2人で手を繋いで、もう一度事務所へ向かった。

.25. 認めてくれますか→←.23. 優しさに触れる



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齋藤 愛音 - こたつくんに甘やかされたい (1月27日 13時) (レス) id: d37c4fe6ba (このIDを非表示/違反報告)
齋藤 愛音 - こたあみ大好きこたつくんのかかのじょになりたい (1月27日 13時) (レス) @page5 id: d37c4fe6ba (このIDを非表示/違反報告)
音ちゃん推し - はい更新頑張ってください (2022年2月16日 18時) (レス) id: 6f67511d25 (このIDを非表示/違反報告)
紫伊那(プロフ) - 音ちゃん推しさん» そうですね…。フォーエイトに戻ってくるのは難しくてもまたどこかで音楽を届けてくれることを信じて待つしか…。亀更新にはなりますがこの作品の更新は続ける予定なのでもし良かったらまたお願いします! (2022年2月16日 6時) (レス) id: 88114a294e (このIDを非表示/違反報告)
音ちゃん推し - 音ちゃんが辞めてしまうのは悲しくて涙が溢れて泣いちゃいますね (2022年2月15日 23時) (レス) id: 6f67511d25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫伊那
作成日時:2021年11月10日 23時

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