14話 育手の屋敷 ページ19
_____たったったったっ…
思いの外乗り心地が良い…
子供だから気を使っているのだろうか、
乗り継ぎを9度ほど、途中休憩も入れて3刻(現在の
6時間)ほどのところで、
ようやく降された。
ジグザグに走ったり…トンネル?だろうか、途端
目隠し越しにもわかる暗い場所を抜け等などをした
ためここがどこなのかさっぱりわからない…
「そら、そこに屋敷が一つ見えるだろう。
そこが終着点だ。そんで、俺たちの仕事はここまで
だ。頑張れよ。」
最後に運んでくれた隠の人はそう言い残すと、足早に
去っていった。
「どうも、ありがとうございました。」
遠ざかる彼らに向かって、私は深くお辞儀をした。
「さようなら」
無一郎も私に倣ってか、そう言って手を振った。
.
.
彼らが見えなくなると、流石に長時間同じ体制により
凝った体をうんと伸ばしてから、
「さて、無一郎、『育手』の元へ参りましょうか」
私はそっと無一郎に手を差し出した。
別に、彼が迷子になる事を危惧しているわけではない
ただなんとなく、何かしら彼をつなぎとめておける
何かが欲しいと思った___
「そうだね」
…しかし、握ってくれたことはまだない。
きっと記憶のない無一郎にとって、
周りの全てが恐怖の対象なのだろう…
それでも、
いつかまた、私の手を握って、あの山を…
無一郎と駆け回れる日がくると信じよう…
.
.
近くで見ると、やはり大きなお屋敷である…
大きな庭園の周囲には藤の花が所々植えられている。
「ご、ごめんください…」
恐る恐る私は門を叩いた。
すると…
.
.
「なんじゃい!!
もっとハキハキせんか、そんなんでは鬼なんぞ
切れるもんかい!!!さっさと入れぇ!」
「は、はいぃぃいぃ」
いきなりの…
猛烈な勢いに圧倒され既に縮み上がる私と、
そんな私を他所に、無一郎は…
「はーい」
素っ頓狂な返事をして門かなへと足を踏み入れていた
なんと…さては無一郎、記憶失って神経太くなったん
じゃない?
そんなことを考えつつ、
私はやはり、おそるおそる無一郎の後について
いくと__________________
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澪(プロフ) - 匿名な鬼殺隊員さん» ありがとうございます!直しておきますm(__)m (2019年10月21日 7時) (レス) id: 17e86f282f (このIDを非表示/違反報告)
匿名な鬼殺隊員 - 設定キーワードの所の漢字が時任になってますよ〜ただしくは時透だと思います〜 (2019年10月21日 2時) (レス) id: 3f11779d5f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - むい君ラブさん» むい君ラブさん暖かいコメントありがとうございます!本日更新予定ですので今後ともどうぞよろしくお願いします!! (2019年10月18日 18時) (レス) id: 17e86f282f (このIDを非表示/違反報告)
むい君ラブ - 面白いです!再新待ってます!!頑張ってください!! (2019年10月17日 22時) (レス) id: 8bf3196fdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:澪 | 作成日時:2019年10月8日 10時