10話 産屋敷 ページ15
鬼殺隊の本部___________
塀の周りをおそらく狂い咲きであろう、
しかし見事な藤の花が巡っている。
きれい………
みとれていると、
「さぁ、こちらです。」
あまね様に促され産屋敷の中へと足を踏み入れた。
.
.
あまね様と、いつのまにか現れたあまね様によく似た
2人の娘が私を屋敷の奥の座敷へと案内した。
「おはいりください」
______っ
中に入るとそこには___________
「むっ_______」
若い男に看病される
無一郎がいた。
私は、彼の名前を呼びたくて…
でも___________
.
.
「…あまね様、無一郎と私が再開したら、私は彼の
お付きとしてください。私は彼とは初めて会うのです
無一郎は秀でた血筋の末裔です。そのお方が、鬼殺隊
として自ら御身を守れるようになるまでの、ただの…
ただの護衛としてどうか彼の隣に居させてください」
考えた…短い時間に私の中で何度も何度も…
そして、屋敷に着く少し前、私はそう切り出した。
記憶がないというのなら。
"あの悲しみ"を何も覚えていないというなら
知らない方がいい。
それが、彼を守る一番の道だと…
記憶を取り戻すのが、"私"の役目ではないのだと___
それが、いかに残酷なことであるか、私は
知らずにいた。
ただ一心に、彼を守らんとするがため…
「わかりました…
そのように取り計らいましょう。」
彼女はそれ以上は何も言わなかった。
.
.
「お初にお目にかかります。
私(わたくし)は春夏秋冬Aと申します。
今後、時透無一郎様の身辺のお世話と、稽古を
ご一緒させていただきます。
どうぞお見知り置きを…」
溢れ出そうな感情をぐっと堪え、 予め考えておい
た文句を述べた。
…
無一郎は横になったまま何も反応しなかった。
その代わりに、無一郎の看病をなさっていた"お館様"
が、
「____、
彼女も、君の身辺に関わってくれることになったよ。
私の推薦でね、とても賢い子だ。
君の記憶を取り戻すことに、きっと尽力してくれる
ことだろう。」
そう言って、お館様は私に向かって優しく微笑んだ。
病だろうか、額、目の近くまで火傷のような爛れを
持ち、白濁した瞳はもはや殆ど視力はないのだろう。
怖い、
人は一見して、誰しも見た目で判断してしまう。
しかし、
私が真先に抱いたのは、御容姿に対する哀れみ
というよりむしろ、
その声の優しさに対する敬意というか…
とにかく不思議な感覚だった______
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
澪(プロフ) - 匿名な鬼殺隊員さん» ありがとうございます！直しておきますm(__)m (2019年10月21日 7時) (
レス) id: 17e86f282f (このIDを非表示/違反報告)
匿名な鬼殺隊員 - 設定キーワードの所の漢字が時任になってますよ〜ただしくは時透だと思います〜 (2019年10月21日 2時) (レス) id: 3f11779d5f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - むい君ラブさん» むい君ラブさん暖かいコメントありがとうございます！本日更新予定ですので今後ともどうぞよろしくお願いします！！ (2019年10月18日 18時) (レス) id: 17e86f282f (このIDを非表示/違反報告)
むい君ラブ - 面白いです！再新待ってます！！頑張ってください!! (2019年10月17日 22時) (レス) id: 8bf3196fdf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：澪 | 作成日時：2019年10月8日 10時
